2006年06月14日

「TRICK −劇場版2−」

 千葉県東沖に浮かぶ「筺神島」。
 富毛村からやってきた青年に「10年前に行方不明になった幼なじみを捜してくれ」と言われ山田奈緒子・上田次郎コンビは島へ向かう。
 そこでは片平なぎさ演じる超能力者とその信者達が一大コミュニティを形成していたのであった――


 というわけで、あの「TRICK」劇場版第2作にして、シリーズ完結となる本作。
 カット毎にしつこいまでに込められる小ネタと、ゆるい世界は相変わらず素晴らしい。
 野際陽子の習字教室ギャグとか、志茂田景樹やミスターオクレ、島田洋七らが顔を連ねた選挙ポスターとか、そういうセンスは抜群であります。
 ブリーフ一丁で素潜りする阿部寛(ポロリもあるよ)とかバカ過ぎてステキ。
 あとはモザイク……というか消しを使ったギャグがどうしようもなくバカ(褒め言葉)です。

 しかし、個性派俳優をこれでもか! と揃えて映画版であることを強くアピールした前作に比べて如何にも地味であります。
 完結編とは銘打ってありますが、特に大きなオチが付くわけでもなく、今までと並列的なエピソードと言うべきストーリー。

 いや、さんざん笑わせて貰いましたし面白かったんですけど、映画やる必要があったのか、と言われると微妙、としか。TVのドラマスペシャルで良いんじゃないかコレ、という話であります。
 マジックを絡めたトリックもネタ自体は正直古典に属するものなので、サプライズを期待して(この作品にそれを期待する人も居ないと思いますが――)見に行くのはお奨めしません。すごく楽しいですけど。

 「TRICK」のあの小ネタと演出が好きで1800円払っていい人なら。

 →映画公式サイト
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2006年05月27日

「陽気なギャングが地球を回す」

 本日、有楽町で見てきましたよ。(→映画公式サイト
 原作を大胆にアレンジし、映画的面白さを追求した作品に仕上がっておりました。非常に面白かったですよ!

 原作に比べて、ポップ感5割増し、くらいの感覚であります。

 比較的複雑な事情を抱えていた原作のキャラ背景を、成瀬と雪子が恋仲だったり、慎一が幼い子供にしてみたりと、パッと見でも分かり易い設定にしてあるのは英断でありましょう。
 限られた情報しか詰め込めない映画の尺の中で、原作のエピソードの取捨選択は非常に洗練されていたと思います。

 襲撃時の服装も、ちょっとサイケなくらいファッショナブルで、見るまでは「銀行強盗は目立たないスーツで行うべきである」という台詞があったのに、コレってどうなのかしら、とちょっと心配しておりましたが、そういう細かな整合性を云々する以上に画面映えしておりまして、ビジュアルって重要だなあ、と。

 物語の結末も原作とは大きく異なっておりますので、既読者も未読者もそれぞれに楽しむ事ができましょう。
 原作付きの映画として、原作をなぞるだけで終わらず、映画としての面白さのために原作をどう料理するかが大変に上手く行った作品だと思います。
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2006年05月05日

「トム・ヤム・クン!」

 「マッハ!」で驚異の追尾式仏罰執行マシーンとしての姿を見せつけてくれたトニー・ジャー主演映画第二弾。ちなみに「マッハ! 2」は黒歴史らしいですよ。

「仏像が盗まれた! 取り返さなきゃ!」
 ――という「マッハ!」のストーリーに続いて、今回は

「象が盗まれた! 取り返さなきゃ! 2頭!」
 と単純明快で大変素晴らしい。国内だけで済んでた前作とは違って、今回はオーストラリアまで追いかけていきます。追尾式人間ミサイル・ジャー先生は地の果てまで追いかけて行くのでありました。
 白人だって、中国人だって、カポエラ使いだって、みんなジャー先生のヒジとヒザがぶっ込まれるゼ! という。関節技の大ラッシュもあるよ!
 ついでに、香港アクション大スターの「あの人」も出てますよ!

 映画的には、なんというか、もう、「トニー・ジャーは凄いなあ。兎に角凄いなあ」という感想しかありません。いやその前提には、大変に楽しいというのがありますけど。私が見たときは館内で万雷の拍手が起こっておりましたよ。


 ところで、「トム・ヤム・クン!」というタイトルは、日本映画を余所に持って行ったら「フジヤマ」だとか「ハラキリ」みたいな適当な名前を付けられた、みたいな感じかと思っていたのですが、公式サイトにキッチリと

原題:TOM-YUM-GOONG

 ってあるのですね。元からそういうタイトルだったのか!

 →「トム・ヤム・クン!」公式サイト 
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2006年02月18日

「博士の愛した数式」

 原作読み終えたので、早速映画見てきましたよ。(→映画公式サイト

 母親である「私」の回想という形を採っていた原作に対して、映画では吉岡秀隆演じるところの成長して数学教師となったルートが当時を回想して、博士の数学の話をさらに噛み砕いて生徒達に話すという形に。
 あと、「博士」が原作比150%くらいアクティブになってました。具体的には野球でノックとかしちゃうくらいに。

 舞台を原作の瀬戸内から長野に移して、高地の春の情景と三人の交流を描いております。
 ああ、高原で療養生活。

 他にも違いは幾つもありますが、原作を2時間くらいの尺に収めるために、分かり易いものに置き換わってたと思います。

 そして原作とはラストの部分が大きく異なっており、ううん……アレは原作の方がどう考えても良いと思うのですが。あと、博士と義姉との関係をちと饒舌に語りすぎていたような。

 しかし、博士を演じる寺尾聰と、母親を演じる深津絵里の好演が光っておりました。
 寺尾聰はこういううらぶれた男役が異常にぴったりと嵌りますわ。
 寺尾聰の演技だけでも見に行く価値アリでしょう。
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2006年01月18日

男たちの大和

 「男たちの大和」見てきましたよ。

 映画の中盤から館内のそこかしこから啜り泣きの声が聞こえてくる、そんな映画でありました。私も涙が出そうになる場面が幾度もありましたが、人間ドラマに泣かされるよりも、あの大和が、あの日本人の魂が形になったような美しい艦が、米軍の蚊蜻蛉のような飛行機の物量の前に蹂躙される様に哀惜の念を禁じ得ず、という意味合いでありました。

続きを読む
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2005年09月01日

妖怪大戦争

 そんなわけで、ずっと見なければ見なければ、と思っていた「妖怪大戦争」を見てきましたよ。

 いやいやいやいや! これは面白い!
 ごめん、見に行く前は「まー、子供向けだろうしなー」とかちょっと思ってたのを全面的に反省します。ザッツ、エンターテイメント!
 笑いあり、ちょっといい話あり、そして何より妖怪達が生き生きと描かれているのが大変すばらしい。

 基本は少年が妖怪達の力を借りて、魔人加藤保憲を倒す、ちゅうシンプルな話で、たくさん出てくる妖怪達や随所に挿入されまくるギャグだけでも十二分に楽しめる作品でありました。いや、加藤保憲が出てるってだけでも大変な事です。嶋田久作じゃなかったのはちょっと残念ですが。

 あと、川姫のふとももがこれでもかと言うくらい強調されてるのでそこも見所。
 水怪だから常に濡れ光ってるんですよ! しかも貫頭衣っぽいのを腰で束ねてるだけなので側面がら空きのエロ衣装。でふともも強調。素晴らしい!
 なんかこんな役がすっかりハマり役となった栗山千明もやたらエロっちいです。
 ねちっこいアングルで尻とか胸とか。あと舌とか。

以下ちょっと内容に触れます
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2005年07月16日

姑獲鳥の夏

 映画「姑獲鳥の夏」を見てきましたよ。
 私が見てきたのは初日、初回の新宿ミラノ座だったのですが、舞台挨拶アリ、ということで通路が立ち見で埋まるくらいの盛況でありました。客層は男女比3:7くらいとかそんな感じでしたかなー。結構若い人が多かった印象。

 さて。
 実相寺監督がメガホンを取ったということでどうなるのか、思っておりましたが、やはり実相寺節全開。まっすぐ立ってる場面が殆ど無いんじゃないかというくらい、斜めからのカット多用でぐにょーんと。京極堂の座敷で関口と中禅寺が向かい合ってるシーンから、メトロン星人のアレを連想した人は少なくないはず。
 しかし、実相寺監督ということでもうちょっとはっちゃけるのを期待していたのですが、思いの外、原作に忠実で大人しめな作りでした。きっちり抑えておくべき話の筋は抑えて作ってあったとと思います。そのために若干テンポが悪くなってる気もしましたが、まあ、あれだけ盛りだくさんな原作ですから上手に2時間にまとめたと言うべきでしょうか。

 で、映像化に際して誰しもが気になるであろうトリックの肝は、まあ、あんなもんかなあ、という感じで無難に。


 しかし、舞台挨拶で原作者が一番大きい拍手を受ける作品というのもなかなかありますまい。
 劇中にも京極夏彦自身は水木しげる役で出てきますが、何というか、その…………より和服の似合う体型になりましたね、という。
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2005年03月16日

劇場版Air 

 「劇場版Air」見てきましたよ。

 観鈴シナリオだけに絞って話を組み立て、Air編の神奈の話を町に伝わる昔話という形にしたら、何だか話が不治の病に冒された少女と、人との関わりを嫌う風来坊のボーイミーツガールに成ってしまったという。あれ?

 キラキラと光るゲロとか、所々で挿入される陰影の付いた止め絵とか、出崎節の演出は味わえましたが、何かいろいろと激しく乖離している印象で。
 あんだけ長い話を100分にまとめるので仕方ないとは思いますが、食い合わせが悪いなあ。
 うーん、うーん。

 一緒に見てきた先輩が言ってましたが、
 「眠いのか? なら家に帰って寝たほうがいいぞ」
 という行人の台詞は、あれは観鈴ではなく観客に向かって投げかけられた言葉であろう、という話に苦笑しつつも頷いてしまう、そんな感じであります。
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2005年02月17日

シベリア超特急5

 「シベリア超特急5」見てきましたよ。

 義経がモンゴルに隠したという財宝の在処を記した地図を巡って列車内で起こる殺人、そして山下大将の命を狙う黒幕は誰か!?

 という話。
 えー、シベ超〜? ちょっと遠慮しとくよ……と言う向きもあるかと思うのですが、ちょっと待った!
 今作は冗談抜きで大変に楽しめました。退屈とは無縁の90分。私も半ば冗談で見に行ったのですが、こんなに面白いとは予想外であります。
 1〜3(4は舞台公演だったので未見)と比べて、明らかに何か吹っ切れたというか、突き抜けた感じで、ひたすらサービスとエンターテイメントの精神に溢れておりました。ひたすらに笑い(或いは苦笑)を誘うパロディのオンパレードとか、ガッツ石松の怪演とか、出てくるだけで笑みのこぼれる友情出演の人たち、そういったものと、マイク水野節の炸裂した脚本、そして全体に漂うチープさが相俟って何とも言えない愉快さです。

 「結末を誰にも話さないでください」とあったのでネタは書けませんが、兎に角、一見の価値ありかと思われます。騙されたと思って一度見てみては如何でしょう。
 なお、第一作目を見ておくと、面白さが数倍になると思われますので、未見の人はビデオ屋にGo、をオススメします。

 それにしても、映画館に佐伯大尉役の西田和昭氏がいて、上映前後に話をしてくれたのに大変感動しました。固く握手してもらって「次回作も楽しみにしてます!」って言っちゃいましたよ。
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2004年12月01日

ハウルの動く城

 「ハウルの動く城」見てきました。

 愛は万金丹、というお話。

 何というか、筋は本当に。それだけ。
 個人的には脚本全体を通じて、キャラクター達が「何でそんなことするか?」といった感じで、イマイチ行動原理を掴みかねるのですが、それさえも「だって愛だもの」で片づけてしまっているんではあるまいか、くらいの愛は万能のようです。

 今作ではいよいよ宮崎監督は、「男に何かをさせる」ということを完全に放棄してしまったようで。
 地母神ナウシカほどの強さはありませんが、「妹の力」(いもうとのちから、じゃないヨ)を持つ女性の強さというものに主眼が行っているようです。ハウル君はダメ男だし。
 やっぱり、宮さんは女性に跪きたいのかもしれない。

 いやしかしでも。
 主役二人の演技も違和感なかったですし、三輪明宏はえらい存在感だし、お城はがっションガッション良く動くしと、見てて大変に楽しゅうございました。
「戦争はダメよ」みたいなメッセージを表には露骨に出しつつも、実は羽ばたく空中戦艦だの、半壊の蒸気戦艦だの、異様に気合いを入れて動かしてる辺り、宮崎監督の「だって俺戦争大好きだもん」という本音が透けてます。

 あと気になった点といえば、宮崎作品に於ける「魔」の存在が、もののけ姫の頃から不定形の物になっている、ちゅうのは何かあるんですかねえ。
 もののけ姫のダイダラボッチとか、千と千尋のカオナシとか、今回のとか。

 あ。そうだ。太眉ヒロインのソフィーはデザイン的に大変可愛らしかったと思います。
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2004年11月05日

隠し剣 鬼の爪

 昨日「たそがれ清兵衛」を見たから――というわけでもないのですが、本日は「隠し剣 鬼の爪」を見てきました。
 週末だというのに映画館はガラガラ。
 観客の年齢層も高く、おそらく、我々が一番若かったのではありますまいか。

 さて。
 内容は、と言いますと。
 ものすごく大雑把に言いますと、維新を間近に控えた東北小藩の貧乏侍が微妙に実らなそうな恋をしてみたり、最後には藩命を受けて立て籠もった男を斬りに行く――

 と、清兵衛の時と基本的に一緒でありました。が、最後は必殺仕事人のような話に。

 んー。いや、悪く無いですけど。
 美しい映像とか、相変わらず衣装の説得力とか見るべきものはありますが、まぁ、「清兵衛」の方が密度が高かったなあ、という感じでしょうか。

 やっぱり、清兵衛のラスト、余吾善右衛門との対峙は凄かったんですなあ。
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2004年10月23日

恋の門

 映画「恋の門」見てきましたよ。一人で。
 松尾スズキの初プロデュース映画という事で注目を集めてる本作ですが、私的には原作が好きだから、ちゅうことで見てきた次第です。

 石を使って作品を作る、世間一般から乖離した自称芸術家と、コスプレ同人女の恋愛という、言わば異形のラブストーリー。
 原作が、そういった世間一般とはずれた形態の恋愛でありながらも、嫉妬、打算、金銭といった情念に包まれつつも実はまっとうなラブストーリーであったのに対し、映画の方は、その二人(とそれを取り巻く人々)と世間とのズレをおもしろおかしくコメディタッチに描くことが主眼になっていた感じであります。
 同じ素材ですが、できあがってきているのはかなり別物。
 原作の情念の濃さが好きでしたが、映画は映画で相当面白かったので、これはこれでアリでしょう。

 漫画、コミケ、コスプレなど、オタク的要素が大量にありますので、画面からそういうのを見つける楽しみも。
 あの漫画原稿は誰のだとか、コスプレのネタは何かとか、庵野秀明、安野モヨコ夫妻が出てる、とか。原作者、羽生生純も出てました。
 いやしかし、コスプレ色々出てましたが、「ねじ式」のコスプレ見たときは大笑いしてしまいました。

 これで、羽生生純もメジャーになった――と言って良いのかしら?
posted by 凡鳥 at 22:31| Comment(2) | TrackBack(0) | 映画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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