2007年05月26日

久正人『ジャバウォッキー』1・2巻

 時は19世紀末。恐竜が絶滅せず「恐竜人間」として進化した世界で、女スパイ リリー・アプリコットと、オヴィラプトルの男 サバタ・ヴァンクリフのコンビを主役に、歴史の裏の物語を描く。「マガジンZ」連載で、1・2巻同時発売。

 「マガジンZ」を何号か読んだ時に気になっていた作品でしたので、コミックを買ってみたのですが、やぁ、これは非常に面白い。

 ニコライ2世暗殺直後のロシア、発明家 ニコラ・テスラが登場するイタリア、西太后が権勢を振るう中国。19世紀末という世界が大転換しようと軋みを上げている危なげな魅力に満ちた時代。

例えば、第一エピソード「HIDDEN DRAGON」

 ロシアの皇帝が所持していたという「宝珠」を追ううちに出会ったリリーとサバタ。その二人に皇帝を暗殺したテロリスト ドローホフが率いる「最後の兵力」が襲いかかる。強大な力を持つとされる宝珠の正体とは一体。そして二人の運命や如何に!?

 「どこの国でも恐竜は隠されいないものとされている。
  森の中のジャバウォックあつかいさ」

 と語るサバタの言葉通り、歴史の裏側に隠された恐竜の存在。その表沙汰にならない歴史舞台で蠢く恐竜たちと、サバタとリリーのコンビの戦い。
 人間の歴史ではあり得ない物語が、人間社会ではあり得ない存在によって語れることにより、実にケレン味溢れる物語に。性格が異なるリリーとサバタのコンビの掛け合いがまた魅力的。
 虐げられてきた種族「オヴィラプトル」など、恐竜としての設定が活きているのも面白い。

 そして光と陰のコントラストが非常に強い画面構成、ここぞという場面で使われる大ゴマと短く鋭い台詞。これが実に印象的で格好良いのです。
 非常にオススメの一作。

ジャバウォッキー 1 (1)ジャバウォッキー 1 (1)
久 正人

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2007年05月24日

きづきあきら+サトウナンキ『メイド諸君!』2巻

 メイド喫茶「ミルフィーユ」で働く女の子達を描いた作品。(→1巻感想
 ではありますが、そこはきづきあきら+サトウナンキのコンビ。一筋縄ではいかないモノを孕んでおります。

 この2巻では「ミルフィーユ」常連客の青年・鳥取との間が急接近するチョコ、灰音の兄・秀一郎の世話をする事となったあるみ、そんな二人のエピソードが中心に。

 困っているところを助けられ、鳥取が気になる存在となったチョコ。しかしあくまでメイド喫茶の客と店員、という関係を崩さない鳥取に対して、それでは、とメイドのままの姿で彼の家を訪れるチョコ。

 本当はチョコの事が気になっているのに、客と店員という関係を超えて一個の人間として向き合う事に恐怖を感じる鳥取。「役割」を介してしか人とコミュニケーションを取れない不器用さ・弱さがチョコと親密になることを拒絶します。
 この辺のおたく的思考は、どこか身につまされるものがあって読んでいて結構クるものがあります。
 そんな相手でも健気にアプローチをかけるチョコですが……果たして上手く行くかどうか。

 一方、灰音の命令によって秀一郎の「専属」となったあるみ。灰音の期待に応えたい、灰音の側に居たい、という一心で、時に理不尽な秀一郎の世話を続けるあるみ。
 そんなあるみに対して灰音が口にするのは「これは命令だ」という言葉。そして兄とともに彼女を評して曰く
「バカでしょう?」
「ペットでも飼ったつもりでしつけてみなよ」

 愛情の裏側と、そこに見える支配と服従の関係に慄然とします。
 しかし、単なるサディスティックな欲求を満たすために灰音がそういう言動を採っているかというとそうでもなさそう。妙にカラリとそんな話をする灰音もまた何かを抱えていそうであります。

 メイド喫茶というきらびやかな設定を選びながら、その根底には人間関係のドロドロとしたものが蟠っているようです。
 そんな「甘さ」と「黒さ」が同居するきづき節が炸裂しております。
 可愛いけれど、甘いだけでは終わらない作品。

メイド諸君! 2 (2)メイド諸君! 2 (2)
きづき あきら サトウ ナンキ

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2007年05月22日

山口貴由『覚悟のススメ』3巻

 第41話「覚悟」から第60話「捨身成仁」、チャンピオンコミックス版で言うと5巻半ばから7巻後半までを収めた完全保存版第3巻。

 衛兵隊長ボルトとの死闘、ガラン城内部への侵入、腑露舞との戦い、そして追憶の朧VS散!

 いよいよ散の居城に乗り込んで、息つく間もない熱いバトル連続です。

「当方に人間の尊厳あり!」
「人間に流れる血液に種類などない! 全て赤い血だ!」
「なんだか知らんがとにかく良し!」

 といった名台詞も勿論満載。
 いやあ、何回読み返したって熱い。そして文句なしに面白い。

 2巻で連載時の山口貴由語録は収録し終え、3巻からはカラーイラストギャラリーを掲載。これはこれで嬉しいですが、カラー扉画があった回はそこにカラーで収録して欲しかったなあ、というのは贅沢でしょうか。

覚悟のススメ 3 (3)覚悟のススメ 3 (3)
山口 貴由

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2007年05月19日

糸杉柾宏『MONOクロ』

主人公・日下部九朗は影の薄い冴えない青年。同じくラスの天野瞳に想いを寄せているが、顔はおろか名前さえも覚えて貰えない始末。自分を石ころのような存在と考え、せめてあの石であれば天野さんの下着を覗けるのに、と考えたら――石になって覗けてしまいました!

 そんな感じで目覚めた日下部君のモノに乗り移る能力。この力を使って憧れの天野さんに近づこうとしますが、その過程で遭遇する様々なエロハプニング。

 天野さんの下着に乗り移ってみたり、お姉さんが大人のオモチャを使って自慰に耽るシーンを覗き見、あまつさえそのオモチャに乗り移ろうとしたり、生徒会長のレズシーンを覗き見たり、PCに乗り移ってエロゲー世界を体験したり、逆に悪霊に乗っ取られて巫女さんとオイしい思いをしたり、スキー合宿の温泉で女湯のお湯に乗り移ったり、とやりたい放題。

 「チャンピオンRED」に成人マークは付いてなかったよね……? と思わず確認したくなる一般誌掲載作にはあるまじきエロ描写。
 「乗り移り」を活用してのアングルやシチュエーションも自由自在で、バリエーションに富んだエロスが盛り込まれております。

 細身なのにメリハリの効いた体付きの女の子達が悶えている描写は大変可愛らしいものがあります。個人的には挑戦的な巫女さんが大変に好みでありました。

 にしても、糸杉柾宏先生って女性だったんですね。電撃萌王か何かでそんな記述を見たときはそういうネタ振りかと思っておりました。

MONOクロMONOクロ
糸杉 柾宏

秋田書店 2007-05-18
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2007年05月18日

岩永亮太郎『パンプキン・シザース』7巻

 一通の暗号から、ヴィッター少尉とともに国境付近の町カルッセルに調査に向かうことになったアリス少尉とオーランド伍長。
 戦時中は町の守護神であった装甲列車。しかしそれによって守る者と守られる者の立場の差があまりに明確化され、装甲列車の武力を背景に警備隊員の恐怖支配が行われているこの町で三人が巻き込まれた事件とは―――。

 というわけで諜報活動のプロ「コールド・ヴィッター」の登場。
 彼の言葉によって自分でも気づいていなかったオーランドへの想いを指摘されて動揺するアリス。
 二人の関係はどこまで行っても上官と部下でしかない、と語るヴィッター。
 しかし、そんな彼自身も部下の女性下士官と複雑な過去がある模様。

 今まで何となく微妙な感じだったアリスとオーランドの関係が、言葉によってはっきりと示された事によってアリスに意識されることになりました。さて、これから二人の関係は恋愛を交えたものになるのかどうか。
 この二人の関係は信頼とも友情と愛情もつかない微妙な距離感で来ていたため、ここに来ての急展開にちょっと吃驚。ずっとこの関係でいくものかと思っておりました。

 そして、そんな恋愛素人のアリスを心配するエリスお姉さんの結婚生活番外編も収録。
 妹を心配する割に本人も奥手のエリス。夫のロジャーも奥手でラブラブのクセに進展しない二人の中。
 なかなか一線を越えない二人に業を煮やしたメイドのロザリーがあの手この手で二人の仲を進展させようとしますが―――といううれしはずかしの展開。

 装甲列車の支配する町で行われる諜報戦。その中でアリスとオーランドの関係や如何に、そしてコールド・ヴィッターの過去とは、といったところで以下次号。

Pumpkin Scissors 7 (7)Pumpkin Scissors 7 (7)
岩永 亮太郎

講談社 2007-05-17
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2007年05月17日

佐野絵里子『たまゆら童子』

 今週前半はあまり新刊を買っていないので、過去に買ってレビューしていなかったおすすめの作品をご紹介。

 時は平安から鎌倉期。その時代に生きる人々の前に姿を現わす不思議な童子。
 その童子との邂逅で開かれた人々の心の扉。そこから流れ出す物語。

 恋に悩む者、出世競争に血道をあげる者、己が目指す道の途中で立ち止まる者、人生の苦しみに迷う者、そんな人々の前に、ふと姿を現わす童子。
 道長、晴明、西行、紫式部・清少納言、義経。そんな誰もが名前を知っている有名人から、名も無き民草に至るまで、人々の前に時代と場所を越えていつも同じ姿をとって現れる不思議な彼の言葉は、心に小さく暖かな火を灯します。

 歴史の流れ・事件の裏側に確かに存在した「人間」達。そういった人々の心の機微を、平安の習俗とともに丹念に、優しく描いています。16ページで一話完結という体裁ですが、その短い尺の中で、童子と出会った個人の人生を浮かび上がらせ、その心の内を明かし、柔らかな余韻をもって話を閉じています。これが本当に巧い。

 誰もが知る歴史上の事件や有名人のエピソード、あるいは今昔物語などに語られた物語。そういったものの傍らに等身大の人間の姿が浮かび上がってきます。

 柔らかく幻想的な筆使いと相俟って何とも言えない暖かさと優しさに満ちた、心に沁みる一作です。

 1巻と2巻「梅の淡雪」、3巻「夢占」で完結。

たまゆら童子たまゆら童子
佐野 絵里子

リイド社 2004-12-20
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2007年05月15日

珠月まや『働け!! モトレンジャー!!』1巻

 悪の組織を壊滅させて最終回を迎えた戦隊モノヒーロー達。
 その後――リーダーのレッドさんは公園で寝起きする人になっておりました。
 毎日ひたすら「待機」を続けるレッド。そんな彼の元にやってくるかつての同僚ピンクとイエロー、そしてへっぽこな悪の組織「ピュアハート」の面々との間抜けで平和な日常。
 そんな感じで「元レンジャー」達のアレな日々を描くギャグ漫画。

 所謂「ニート」なレッドさんですが、ダメ人間というより人の話を聞かない天然ボケ系ちょっとバカ。さらに天然系のピンクとともに事態を斜め上の方向へ持っていってしまいます。それに常識人のイエローがツッコむという図式。
 何にも考えないで行動しているようなレッドさんや、可愛い顔して密かに物騒なピンクが愉快です。

 牧歌的に襲いかかってくる「ピュアハート」の面々もまた味があってステキ。水着幼女の幹部はレッドさんに惚れていてコミュニケーションのために微妙な怪人ばかりを差し向けてくるし、その怪人達はどいつもコイツもすっとぼけたやつばかりだしでなんとも牧歌的。
 それを容赦なく必殺技の「ヒーロー石」で撲殺してしまうレッドさんったら……。

 平和に明るく牧歌的にバイオレンス。不思議な間と妙な味わいのある作品であります。あと「虫王」とか「ピ○チュウ」といった危険なネタも。

 危険なネタ、といえば「『正義』のために働かない!!」と帯の惹句にありますが、ソフトバンク刊行のこの作品で「正義」のために働かない! とはまた意味深な。

働け!! モトレンジャー!! 1巻 Flex Comix働け!! モトレンジャー!! 1巻 Flex Comix
珠月まや

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2007年05月12日

土山しげる『喰いしん坊!』13巻

 喰いワングランプリ決勝ラウンド第二試合、ドンブリ喰いの安VS満太郎の豚マン対決が遂に決着。

 満太郎を罠に嵌め、この道に引きずり込んだ因縁の男との対決は、正道と邪道というアプローチの違いはあったものの、持てる力を全て出し切って勝負をした者同士の清々しい余韻が。

 そして第三試合は万力の政VS極道喰いのきよしのハンバーガー対決。
 OKFFのフードファイター同士の戦いとなるこの勝負。万力の政がOKFFに入るきっかけと現在までの足跡が描かれておりますが、人相変わり過ぎです、政。純朴そうな青年から悪役の厳つい顔に。
 こんなにも人相が変わる特訓の様子も描かれておりまして、それ半茹でのタコを一日5匹喰わせるとか、キツそうだけれどバカバカしいこの感じがたまりません。

 対するは「極道喰い」という通り名はあるものの、その喰い方が知れないきよし。ハンバーガーを圧し潰して一気に4つ食べる政に対して、きよしが見せた食べ方とは――
 いやはや、何とも馬鹿らしくて素晴らしい。きよしの「覚醒」の絵面とかも実にいいなあ。この喰い方で本当に強いのかどうかさっぱり分かりませんが、とにかく大変に楽しい。

 そして、次なる戦いは大喰いのダークフォースに染まった元TFF、現OKFF所属の麺喰いの鳥飼対TFF最強の男・ハンター錠二。
 かつて鳥飼との戦いで一度だけ錠二が敗れた事があるという。その戦いとは――そうめん勝負。
 そして第四試合の食材はそうめん!

 というところで以下次巻!
 いやー、相変わらず素晴らしい熱さと馬鹿らしさのバランス、テンポの良さで一気に読ませます。次巻も楽しみであります。

喰いしん坊! 13巻 (13)喰いしん坊! 13巻 (13)
土山 しげる

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2007年05月11日

カトウハルアキ『ヒャッコ』1巻

 活動的でちょっとおバカな上下山虎子。
 ツッコミ役のお嬢様、伊井塚龍姫。
 どこかズレているけど運動神経抜群な早乙女雀。
 ちょっと大人しめで女の子らしい能乃村歩巳。
 私立上園学園の呆れるほど広い校内で、互いに迷っているところに出会った四人の少女。彼女達が巻き起こす学園痛快ドタバタ劇!

 以前は「珈琲」名義で活動していたカトウハルアキの初単行本。この発売をずっと待っていたのですよ!

 新しい学園生活というだけでも不安なのに、道に迷ってしまって泣きそうな歩巳。やっと見つけたクラスメイトの龍姫だが彼女も実は迷子だった。
 そんな二人の目の前に、校舎の二階の窓から突如力強く飛び出してきた虎子。
 躍動感溢れるその姿に見惚れる歩巳。
 そのまま虎子は着地して――
 ――捻挫!
 続いて難なく着地を果たした雀。

 そんな衝撃的な出会いを経て邂逅を果たした四人の少女。
 迷惑を顧みず周囲を引っかき回す行動力を持った虎子と、彼女に振り回されつつも、ちょっと憧れている歩巳、虎子に引っ張り回されて終始キレ気味の龍姫、あくまでマイペースの雀と、個性豊かなキャラクター達が実に活き活きと描かれております。

 そしてその4人を中心にどんどん集まってくるこれまた個性的な脇役達。己の目の保養のために、生徒会長になって女子のスカート丈を5センチ縮めたいと言うバイセクシャルの委員長・杏藤子々。
 猫好きのヤンキー・幕ノ内潮。
 美術のスケッチで歩巳と虎子をノセてグラビア撮影会まがいの事を始める古囃独楽。
 「写真屋」柳と、彼が撮った写真の少女に一目惚れして突っ走る男・戦国獅子丸。
 
 誰も彼も、実に表情豊かで、実に良くキャラが動いて、読んでいるだけで本当に気持ちいいのです。
 特別なイベントは無い日常ですが、キャラクターの個性が起こすドタバタ劇をじつに賑やかに描いています。
 学園コメディとして非常に素晴らしい作品であります。心の底からオススメの一作。
 気になる人は「Yahoo!コミック」で1話と最新話が無料で読めますよ。→Yahoo!コミック「ヒャッコ」

 そして、「ファンロード」誌上で連載され、ファンの間で単行本化が長らく待たれていた「夕日ロマンス」も遂に7月にコミック化だそうで。
 こちらも要注目。

ヒャッコ 1巻ヒャッコ 1巻
カトウハルアキ

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(5/12追記)
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2007年05月10日

黒柾志西『鬼ごっこ』2巻

 妖怪達を滅する「継ぐ者」の力を持った少女・頼子。
 人間嫌いの鬼の少女・綺燐と、その兄である虚颯。
 「異形の者」達との戦いの中で変調を来して妖怪達の里へ帰った虚颯を追い、頼子も里へ向かうが―――。
 妖怪の里で出会うひとクセある妖怪達と、そこで語られる虚颯と綺燐の過去と頼子との出会い。

 と、ストーリーはひとまず措いて。

 スク水、とりわけ白スク水の求道者たる黒柾志西の本領発揮の第二巻。
 のっけからスク水まみれであります。
 ノーマルスク水の頼子(巨乳)と、白スク水の綺燐(貧乳)。
 この二人がむやみにつかみ合いをして伸びるスク水。
 そして戦いの中で胸元が、おしりが破れるスク水。
 まさに紺と白のエクスタシー。

 あと、畳の部屋でスク水を着たまま二人がお茶を飲んでいる絵面はちょっとスゴいです。
 どうあってもスク水を描く! という黒柾先生の愛がびしびしと伝わってまいります。

 スク水編(?)の後も頼子がノーパンだったり、そのノーパン頼子の尻子玉を抜こうとする河童女の幸江さんがいたり、お手洗いで妖怪の偉い人・綾姫様を覗いてしまったり、幼い頃の頼子のお漏らしシーンが在ったりと、「ロマン」が満載です。

 しかしまあ、そういったエロ要素を抜きにしても黒柾志西の触れたら壊れてしまいそうな繊細な線で描かれた女の子達は実にいいのです。
 クール系キャラの綺燐ですが、兄さんラブで虚颯の前では無防備な甘えた素顔を出したり、いじましく彼の気を惹こうとする姿は大変に可愛らしく、また、頼子の肉体にコンプレックスを感じたり、肥溜めに落ちた哀しい過去を持つといったキャラクターの「隙」も魅力的。

 いやー、それにしてもこのスク水はすごいなー。

鬼ごっこ 2 (2)鬼ごっこ 2 (2)
黒柾 志西

一迅社 2007-05-09
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2007年05月08日

中嶋ちずな『いいなり! あいぶれーしょん』1巻

 空から降ってきた少女、雫石。
 彼女を保護した少年、コウキ。
 コウキが雫石の股間から垂れる汁を舐めると、コウキの右手と雫のアソコをつなぐ光の糸が発生。
 コウキが雫石の動きを操れるのに加えて、彼の右手の感覚と雫のアソコの感覚は直結し、雫石はいちいち感じまくってお漏らし(?)をしてしまうのでありました。
 何だか秘密を抱えているらしい雫を迎え、汁気と喘ぎ声に満ちた生活が始まる―――。
「恥ずかしくて赤ちゃんできちゃいそうです……」

 というわけで「ドラゴンエイジ」連載中の変態作がついにコミック化。
 成年コミックではないのにこんなに汁気が多くていいかしらん。
 どう考えたって尋常じゃありません、これは。
 概要を書いただけでもクラクラしてしまいます。

 股間と右手をつなぐ糸、その右手に出来た謎の石への刺激は雫石の性感に直結。
 ちょっと触っただけでビクビクと反応をして声を上げてしまう雫石。ちょっとでも強い刺激が加わろうものならお漏らしをしてしまうのであります。
 お漏らしって言うか、これは……もっとエロティックなナニかでありましょう。
 常にティッシュを大量消費している雫石が何というか、また……。

 そして普段はおとなしくて恥ずかしがり屋の雫石ですが、スイッチが入ると積極的なモードに。
 その落差から生じる一粒で二度美味しいエロス、羞恥と淫乱。

 いやまあ、汁気とか喘ぎ声とか下着とかあり得ないくらいのエロスを含んだ作品なのですが、なんでしょう、それらのエロスを上回る狂気というか変態性を強く感じます。
 「おもらし」と強弁してここまで淫猥な描写を一般紙で描きまくるその変態性にただただ圧倒されるばかりであります。
 いや全くこれは狂気に近い才能の業ですよ。素晴らしい。

いいなり!あいぶれーしょん (1)いいなり!あいぶれーしょん (1)
中嶋 ちずな

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2007年05月03日

河合克敏『とめはねっ!』1巻

 『帯をギュッとね!』『モンキーターン』の河合克敏の最新作は、なんと書道。

 主人公・大江縁は帰国子女のくせに茫洋として冴えない男。新入生歓迎のクラブ紹介で見た書道部の揮毫を見て書に興味を持ち、部室を訪れた所を半ば強制的に入部させられてしまう。
 その縁が淡い好意を寄せている女生徒・望月結希は柔道部の有望株。ひょんなことで縁に怪我を負わせてしまい、臨時部員として縁の穴をうめるべく書道部の仲間入りをする。

 書道、というと些か地味で静かな個人活動というイメージがありますが、個性豊かなキャラクター達が彩る物語は動きがあって実に楽しいのです。
 凛としていて真面目で責任感の強い結希。でもどこか隙があったり、字が下手なことにコンプレックスがあったりと可愛らしい面も持ち合わせております。かわいい顔して策謀家の三輪センパイや、強引で押しが強い加茂センパイといった脇役も実に良い味を出しており、物語をいい感じにかき回してくれております。

 書道そのものについてはズブの素人だけれど未だ発揮されぬ才能がある縁と、異分野の天才でありながらも徐々に書の魅力に目覚めていく結希。タイプの異なる二つの初心者が奥深い書の道を少しづつ進んで行くという修練と成長の要素。ともに同じ道を相手というライバルとの競争。そしてちょっぴりのラブコメ要素。
 青春エンターテイメントの要素をバランス良く含みつつ、書道という一風変わったテーマで包み込んだことにより他にない味わいの文化系青春漫画として成立しております。とても面白いなあ。

とめはねっ! 1 (1)とめはねっ! 1 (1)
河合 克敏

小学館 2007-05-02
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2007年05月02日

地下沢中也『預言者ピッピ』1巻

 ヒューマノイドコンピューターのピッピと、彼の親友である少年・タミオ。
 地震予知のためにタミオと遊びながら、様々な情報を収集していくピッピ。
 その予知のために、多くの人々が災害から救われることになる。
 が、ある事故をきっかけにピッピは情報収集の制限を無くし、その情報ゆえに世界の全てを予知できる存在となる。
 全ての未来が計算しつくされた世界とは人間にとって幸福であるか否か―――。

 うーむ、これは思わず唸ってしまうくらいにちょっとすごい作品であります。

 大地震が起きる時間を正確に予知し、原因不明の難病の原因すらもいとも簡単に突き止めるピッピ。
 ピッピの「予言」に従い、常に「最善の選択」をし続けることが可能となった人間達。
 しかし、それは取りも直さず人間が選択の権利を喪い、ピッピが見据える終着点へと突き進んでいくことに他ならない。

 物語の冒頭で情報の集積による「予知」ということがよく分らずに、ピッピの言葉がそのまま実現する様子を見て「ピッピが考えたことが現実になる」と勘違いをしていたタミオ。
 そしてあまりにも正確な予知により人類全体がその錯覚に陥り、ピッピが一人の人間の最後に言及をしたとき、その言葉は不気味な影を伴って人々を覆い始めるのです。

 人間の行く末を全て見通し、その上で「人間を救いたい」となお語るピッピの言葉が意味するものは一体。
 「人類の全てを計算し尽くしちゃったんだ」という彼が見た人類の行き着く先とは。

 この続きが待ち遠しくてたまりませんが、雑誌に第一回が掲載されてからこの1巻発行まで8年、次は一体どのくらい待てというのでしょう。一日でも早く続きが読みたい、と強く思わせる一作。

預言者ピッピ 1 (1)預言者ピッピ 1 (1)
地下沢 中也

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2007年05月01日

石塚真一『岳』4巻

 山岳救助ボランティアを務める島崎三歩。彼の活動を通して描く山と命のドラマ、4巻目。
 遭難救助という命のギリギリの現場での話を描きながらも、義務感に駆られた熱血物でもなく、お涙頂戴の人情物でもなく、ヒューマンドラマを描きつつも、自然と生命とが対等なニュートラルな話として成立させているのがすごいなあ、と思うのです。

 この4巻に収められたエピソードの一つ「択一」は、同時に別の場所で起きた遭難事故の話。
 助けに行けるのはどちらか一つ、という状況の中で三歩が下した決断とは―――。

 三歩の決断により分けられた生と死があるわけですが、その決断に至る理由は実にシンプル。
 その決断に至る逡巡、決断の重さ、そんなものを全く表に出さずに遺された者と向かい合う三歩ですが、言葉を尽くすよりもそれは誠実で、山で喪われた命に対して悼む想いが伝わって来ます。

 山という美しくも厳しい世界でともすれば簡単に喪われる人の命。
 その命に対する三歩の優しさが実にいいのです。

岳 4 (4)岳 4 (4)
石塚 真一

小学館 2007-04-27
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2007年04月30日

作:武論尊 画:池上遼一『覇−LORD−』8巻

 全く先が読めない、今最も狂っている三国志漫画第8巻。
 ついに献帝を擁した董卓。袁紹を盟主として結成される反董卓連合。そして天下無双の猛将呂布。

 と、我々が良っく知っている筋立てなのですが――明らかにおかしい。我々の想像を超えた展開てんこ盛り。

 出陣した呂布がいきなり劉備ら三兄弟に捕らえられてしまったり、貂蝉の色仕掛けが董卓に全く通用していなかったりと我々が親しんでいる三国志の物語を大きく逸脱しております。
 そして華雄までもが倭人だったという驚愕の新事実! えええっ!?
 華雄と孫堅がマブダチだったという設定だけでも大変な物がありますが、この設定の前には全てが吹っ飛びます。
 それにしても日本から流れ着いて西涼に行き着くって一体どういう旅してるんですか華雄さん。

 いやもう毎回毎回に凄まじいサプライズが用意されている『覇−LORD−』。次は一体どんな展開が用意されているのか全く予想も付きません。

覇-LORD 8 (8)覇-LORD 8 (8)
武論尊 池上 遼一

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2007年04月28日

藤田和日郎『邪眼は月輪に飛ぶ』

 その目に見られたものは全て死ぬという「邪眼」のフクロウ。
 対するは13年前にそのフクロウと向かい合い、一度は撃ち落とした老猟師・鵜平。
 「邪眼」によって死の街と化した東京。
 これは魔物と老猟師の命を賭けた戦いの物語。

 13年前、止めを刺される前に米軍に回収された邪眼のフクロウ。
 「ミネルヴァ」と名付けられたそれは、米空母の座礁により再び空へ舞い上がる。
 ミネルヴァの視線によって東京にもたらされる大量の死。
 自衛隊も、米軍も圧倒的な死を振りまく「邪眼」の前には全く歯が立たない。
 そして米軍の要請を受けて再び銃を手にした鵜平。
 彼の義理の娘・輪、CIAエージェントのケビン、デルタフォース隊員のマイクらの協力を得て、今度こそミネルヴァを「サジナワセ」るために旧式の村田銃一丁だけを手に魔物に立ち向かう。

 『うしおととら』『からくりサーカス』の藤田和日郎が、「ビッグコミックスピリッツ」で連載したバトルロマン。

 13年前の戦いで妻を喪いながら、その仇敵に止めをさせなかった鵜平。
 母を戦いに引きずり出した男として、鵜平を許せない輪。
 重大な秘密と消せない過去と背負ったケビン。
 たった一羽の鳥にデルタフォースの仲間と誇りを奪われたマイク。

 それぞれが抱えた事情・思惑が、命を賭けた戦いの中で「打倒ミネルヴァ」の下、一つにまとまっていく様がヒューマンドラマとしても熱いのです。特に、わだかまりを抱えた鵜平・輪の親子関係が解消されていく様子は、どうしようもなく不器用な父親と、その父親の真意を知った娘といった形で、王道でありながら熱く胸を打ちます。

 そして「見ただけで相手が死ぬ」という圧倒的な能力に加えて、殺気を感じ取りそれに反応することができるというミネルヴァをどうやって撃ち落とすかという点も素晴らしく物語を引っ張っております。
 世界一流のスナイパー達の六方からの同時長距離射撃さえも返り討ちにしてしまうミネルヴァの能力。
 老猟師の村田銃一丁で一体それをどうするというのか。その戦いに最後まで目が離せ亜ません。

 また、鵜平とミネルヴァの関係がいい。山に住むものとして獲物に人間同等の敬意を払う猟師の生き方。
 妻を殺されたものの、それとは全く別に一つの命と命という対等な関係で戦いに臨む鵜平。
 同族さえも視れば殺してしまうことになるミネルヴァが抱える孤独と、命を奪うことでしか生きられない者という互いの似通った境遇が熱い戦いの中で哀しみを帯びて語られます。

 1巻完結ですが、その短い中で大破壊のカタルシス、戦いの緊張感、男の生き様の熱さ、命の物語の哀しさなどいろいろな要素が密に詰まった作品。
 ミネルヴァと鵜平、13年越しの決着のシーンには鳥肌が立ちました。

邪眼は月輪に飛ぶ邪眼は月輪に飛ぶ
藤田 和日郎

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posted by 凡鳥 at 12:38| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

若杉公徳『デトロイト・メタル・シティ』3巻

 3巻になっても益々さえ渡るクラウザーさん節。
 2巻で死闘を演じたジャック・イル・ダークの娘を心酔させ、カミュさんと宇宙を賭けて争い、子犬といえども容赦せずにフェラをさせ、大勢の女性信者の目前で空気さえもレイプしてみせるなど、魔王の名にふさわしい兇悪さ。
 そして、ついに始まったデスメタルの祭典「サタニックエンペラー」に参加し、並み居る強豪たちにDMCの洗礼をあたえるのでありました。

 いやー、もうすっかり定型の完成されたギャグとなりましたクラウザーさんの意図と反する周囲の過剰な誤解。「クラウザーさんが○○だー!」「おおー!」と本人置いてけぼりで暴走していくファンの皆さんが大変にバカらしくてステキ。「代官山オシャレファック」「エアレイプ」などの言語感覚がまたイカしております。

 そして「天下一デスメタル武闘会」の様相を呈しているサタニックエンペラーでの死闘。
 フランスのメタルバンド「ポアゾン」とのM男対決、女性だけの「パイパニックチェーンソー」をセクハラで沈めるなど、その戦いがもうどこまでもバカっぽくて―――いや、熾烈極まっており、DMCの恐ろしさを痛感します。

 それにしても女性店員に対して「アワビをくれ」と要求し続けていたり、女性バンド相手に平然と猥褻行為をかますなど静か、しかし凄まじい存在感を示しているカミュさんがおそろしい。

デトロイト・メタル・シティ 3 (3)デトロイト・メタル・シティ 3 (3)
若杉 公徳

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posted by 凡鳥 at 05:13| Comment(0) | TrackBack(1) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

勇人『はなまる幼稚園』1巻

 「つっちー」こと幼稚園の土田先生と、その土田先生のことが大好きな杏ちゃん。
 友達のクールな柊ちゃんや、無垢な小梅ちゃん、そして土田先生憧れの人である山本先生。
 そんなキャラクター達が心和ませる「ヤングガンガン」連載中の幼稚園コメディ。

 なんと言っても杏をはじめとして子供達が可愛らしい。
 つっちーつっちーと土田先生の気を惹こうと一人前のつもりでアタックする杏。
 大人の女性である山本先生を恋敵として一生懸命背伸びしてみても、でもやっぱり幼稚園児なので、という至らなさがまた可愛らしい。
 子供らしい素直さと、背伸びしている様子の塩梅が絶妙。

 それにしても、要所要所でいい話っぽく杏のことを受け入れてやる土田先生ですが、基本的にはテキトーなあしらいで終わらせている辺りがヒドくてステキだと思います。乙女の純情をなんて軽くあしらっているんだ!

はなまる幼稚園 1 (1)はなまる幼稚園 1 (1)
勇人

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posted by 凡鳥 at 04:25| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年04月27日

未影『イチロー!』1巻

 イチロー、と言っても野球のすごい人の事ではなく。
 話は大学受験失敗から始まるのです。イチロー即ち一浪。
 女の子ゆるゆるとした浪人生ライフを描いた4コマ漫画であります。
 「まんがタイムきららMAX」「まんがタイムきららキャラット」連載。

 しっかり者というか所帯じみた主人公・ななこ、その幼なじみでゲーム好きの茜、ななこLOVEでひとりだけ大学に合格した詩乃、おたくメガネっ娘のまい、大手同人作家でもある予備校教師かなめ、年増キャラの寮母・杏子。
 といったにぎやかな女性キャラ達がおりなす、深刻さや緊張感とは無縁の浪人生活。
 下宿先が神社で巫女服を着て手伝いをするなどという設定を衒いもなくする辺り、如何にもきらら系列の作品といった感じで潔いのではないでしょうか。

 何かもう、登場キャラ皆が受験生として前途多難な感じですが、それなりに悩みつつも楽しげに浪人ライフをエンジョイしてる様子を描いており、絵柄と相俟って明るく華やかであります。いやまあ、実際の浪人生活が、という野暮を言うのはなしにしましょうや。

 あと、2巻目が出る際はタイトルは『ニロー』にはならないらしいです。語呂悪いですし。そういう問題でもないか。

イチロー! 1 (1)イチロー! 1 (1)
未影

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2007年04月26日

カラスヤサトシ『カラスヤサトシ』2巻

 平日の昼間、一人でガシャポンの仮面ライダーを戦わせる三十男。
 そんな作者による超個人的経験をつづる4コマ漫画、第2巻。「アフタヌーン」連載中。

 いやー、相変わらず何とも味のある面白さであります。
 描かれているのは、作者の個人的な体験や、身の回りで起きたごく個人的なネタ。
 それらの体験を無造作に取り出して来て4コマに仕立て上げているのですが、その観察眼の鋭さと客観視の仕方がとてもいい塩梅です。

 ごくごく個人的な経験をポンと取り出して見せ、読者をして「こういうことあるよなあ」と「いや、そこまではやらないぞ、普通!」という境界を行き来させる絶妙のバランス。しかも自虐に走るでなく自分はこうだけど、あれ? 変なの? という姿勢がなんか明るい余韻で気持ちが良いのです。

 それにしても担当のT田氏とのギスギスした関係、どこまでがネタ成分なのかは分りませんが、どっちもどっち感が溢れているこの関係と、T田氏のキャラの立ちっぷりがステキ。

カラスヤサトシ 2 (2)カラスヤサトシ 2 (2)
カラス ヤサトシ

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