2007年02月01日

星野之宣『宗像教授異考録』(4)

 謎多き神、サルタヒコ。塞の神としての性格をそこに見出す「サルタヒコ計画」
 仏教の守護神、武神、製鉄の神、様々な貌を持つ八幡神の素性に迫る「鉄の帝国」
 安達ヶ原の鬼で有名な黒塚伝説。その黒塚の鬼と製鉄民の関係を考察した「黒塚」。
 以上の三編を収録。

 サルタヒコは海外から運ばれてくる疫病を防ぐために信仰された塞の神だった!
 常民の負の面を引き受けていた製鉄の民がスケープゴートとして殺されたのが黒塚の話に転化した! とかも実に面白く興味深い話ではありますが。

 この中では「鉄の帝国」が白眉でしょう。
 鉄の神、戦の神としての八幡神を追っていった宗像教授が辿り着いたのは地下洞窟の奥深くに鉄で建設された神社。数々の鉄の兵器が奉納されたその要塞の如き神社に触れようとした教授に圧力が!
 大変な話に。大胆にしてエンターテイメント名宗像教授の学説も大変に素晴らしいのですが、こういう「今も密かに息づいている信仰」みたいにでっかい話もまた堪らないものがあります。
 神社の関係者達が皆片目とか何の説明もなしにやってますが、まあ、この作品を読んでいる人間なら皆理解してるのでしょう。

 大胆且つエンターテイメントな宗像節が冴え渡る相変わらず素晴らしく面白い一冊でした。
 そりゃあ、宗像教授は学会では異端だわい!

宗像教授異考録 4 (4)宗像教授異考録 4 (4)
星野 之宣

小学館 2007-01-30
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posted by 凡鳥 at 23:10| Comment(0) | TrackBack(0) | 漫画 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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