2007年05月31日

花沢健吾『ボーイズ・オン・ザ・ラン』6巻

青山との戦いのあと、仕事も恋も失った田西はボクシングジムに入会。トレーナーを務める耳の不自由な少女 ハナの気をひくために「世界を目指す」などと宣言してしまい、プロコースを選択することに。そのジムで、傷心の韓国旅行の際に知り合ったプロボクサー(勝利無し)の吉良と再会し、それなりにトレーニングを積んでいく。
 そんな中、吉良の次の試合の相手が宿敵・青山が所属する「マンモス」の社員であることが判明。
 吉良の応援に行った田西は、試合会場で青山と再会することになるが―――

 人間の尊厳を賭けて戦って、それでも破れてしまった田西。(→前巻感想
 ボクシングジムに入会しますが、その理由というのも強くなりたいという思いもあるにはあるものの、寧ろハナちゃん目当てという不純な動機。28才無職、人生に迷いまくっておりますが、自分の限界へ日々挑戦している姿はそれなりに充実したもののようであります。
 小学生よりスタミナが無かったり、マンモスと聞いて青山が居ないかビビってしまったりと、非常に情けない田西君ではありますが、寧ろその姿こそが等身大の人間として親近感を覚えます。

 そして青山との意外な形での再会。
 田西の人生を大きく変え、その敗北を何度も夢に繰り返す怨敵と言っても良いその青山との再会は田西にまた一つ大きな衝撃を与えるのでありました。
 ……ううむ、この展開は正直予想外でありました。

 そしてなんだかんだあってハナに「彼氏がいなかったら付き合ってください」と申し出て「いいけど―――」という返事を貰って驚喜する田西。しかし、彼には聞こえていないハナのその後に続く言葉が……ああ、残酷。

 人生に大迷走しながらも、人生を走り続ける田西。
 いろいろとアレな彼ですが、その人生は我が身に照らして見ると共感を覚えるところも多く、応援したくなります。

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2007年05月30日

水上悟志『惑星のさみだれ』3巻

 師匠・兄貴的存在だった東雲半月を喪った夕日の前に現れた、カラスの騎士で半月の弟でもある東雲三日月。だが、彼は兄とは似ても似つかない性格が壊れ気味の戦闘狂であり、同じ獣の騎士の夕日に戦いを挑んできたり、姫に「惚れた!」宣言をしてしまったりと滅茶苦茶で―――

 という感じで、新キャラ大勢登場の第3巻。物語をかき回す三日月だけではなく、騎士団のまとめ役的な馬の騎士・南雲宗一朗や、銀髪のお姉さん・蛇の騎士の白道八宵、そして黒猫の騎士や亀や鶏、カマキリにネズミ、フクロウの騎士まで獣の騎士団が一気に登場。そしてこの惑星を砕く「ビスケットハンマー」を作り出した魔法使いまで登場し、物語は急展開を見せております。

 戦いの中で師匠でもあり、友人でもあった半月を喪った事への恐怖と後悔から抜け出せないでいる夕日。そんな夕日が如何にこの状態を脱し、成長していくかに注目。

 そして、この3巻で滅茶苦茶なインパクトを放っている三日月。ブッ壊れた性格の戦闘狂であるにも関わらず、どこか無邪気で憎めないところがあります。兄とはまた違った意味で夕日の成長の鍵となる人物であります。

 その他にも、「私は無職だ」と堂々と言い放つ南雲や、お姉さん的存在の八宵、彼女と行動を共にする蛇のシアの物事へのこだわらなさ加減など新キャラ達も魅力的。どこか人を食ったような飄々とした感じがあるキャラクターというのは水上作品の大きな魅力でありましょう。

 後半に怒濤の如く登場した他の獣の騎士達はまだどういうキャラなんだかまではよく分りませんが、次巻以降の彼らの言動に期待。それにしても「カジキマグロの騎士」が一体どんなのだったのかが非常に気になります。地上で一体どうやって……。

 もう一つの興味は姫と夕日の関係。
 絶対の忠誠を誓う従者と主という関係でもあり、互いに気になる関係でもあり、というじれったい二人。
 夕日をからかうつもりでいても、見つめられると照れてしまったり、夕日が時折見せる男らしい表情にドキッとして頬を赤らめる姫が何とも可愛らしいですわね。
 そしてこの巻のラスト夕日が様々な経験を乗り越えて、姫の問いかけに忠誠の言葉を捧げ、己の決意を刻むシーンに、これからの展開が気になって仕方ありません。

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2007年05月29日

大石まさる『環水惑星年代記』

「ヤングキングアワーズ」連載中、近未来の地球を舞台として描く読み切り連作集「水惑星年代記」シリーズ3巻目。

 科学が進歩している未来でありながら、木々や水面や星空、四季の移ろいや人々の生活にノスタルジックな空気を色濃く残すこの世界観が堪りません。

 本作中に描かれる「水惑星」の文化というのは、その高い科学技術が発揮されているのは基本的に宇宙・空に繋がっていく部分(軌道エレベーターや月面基地など)で、それ以外の部分、地上に暮らす人々の様子というのは、一昔前のゆったりとして少し不便さを伴うような、でもそれがどこか懐かしさと暖かさを感じさせるようなものであるというのはこの作品を読む上で一つポイントかも知れません。

 一番「いい」時代が続く地上と、それをそのままにしておくことを許す新天地への希望と見るべきか、それとも帰るべき場所と進むべき場所の比喩と見るべきか。
 とにかく、この地上と宇宙の関係が生み出すノスタルジーが実に良いのです。

 そんな世界で生きる人達の物語がまた何とも気持ちの良いもので。
 好きなものに打ち込む者、夢を掴むために努力する者、みな純粋で前向き。
 そういった登場人物達の姿を衒いも無く、さらりと描いているためにさわやかな読後感を味わうことができます。
 一つの世界を同じくする連作集のため、それぞれの話は独立していても一つのエピソードと別のエピソードがリンクしていたり、登場人物が繋がっていたりという面白さもあり。

 カケアミを多用した描写が生み出す陰影の描写が雰囲気があってまた実にいいなあ。

 と、読んでいると様々ないいなあ、いいなあ、が出てきてで飽かずに何度も読み返してしまう作品であります。

環水惑星年代記環水惑星年代記
大石 まさる

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2007年05月27日

「アフタヌーン」07年7月号

 付録は四季賞小冊子・春。

長いので続く
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2007年05月26日

久正人『ジャバウォッキー』1・2巻

 時は19世紀末。恐竜が絶滅せず「恐竜人間」として進化した世界で、女スパイ リリー・アプリコットと、オヴィラプトルの男 サバタ・ヴァンクリフのコンビを主役に、歴史の裏の物語を描く。「マガジンZ」連載で、1・2巻同時発売。

 「マガジンZ」を何号か読んだ時に気になっていた作品でしたので、コミックを買ってみたのですが、やぁ、これは非常に面白い。

 ニコライ2世暗殺直後のロシア、発明家 ニコラ・テスラが登場するイタリア、西太后が権勢を振るう中国。19世紀末という世界が大転換しようと軋みを上げている危なげな魅力に満ちた時代。

例えば、第一エピソード「HIDDEN DRAGON」

 ロシアの皇帝が所持していたという「宝珠」を追ううちに出会ったリリーとサバタ。その二人に皇帝を暗殺したテロリスト ドローホフが率いる「最後の兵力」が襲いかかる。強大な力を持つとされる宝珠の正体とは一体。そして二人の運命や如何に!?

 「どこの国でも恐竜は隠されいないものとされている。
  森の中のジャバウォックあつかいさ」

 と語るサバタの言葉通り、歴史の裏側に隠された恐竜の存在。その表沙汰にならない歴史舞台で蠢く恐竜たちと、サバタとリリーのコンビの戦い。
 人間の歴史ではあり得ない物語が、人間社会ではあり得ない存在によって語れることにより、実にケレン味溢れる物語に。性格が異なるリリーとサバタのコンビの掛け合いがまた魅力的。
 虐げられてきた種族「オヴィラプトル」など、恐竜としての設定が活きているのも面白い。

 そして光と陰のコントラストが非常に強い画面構成、ここぞという場面で使われる大ゴマと短く鋭い台詞。これが実に印象的で格好良いのです。
 非常にオススメの一作。

ジャバウォッキー 1 (1)ジャバウォッキー 1 (1)
久 正人

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2007年05月24日

きづきあきら+サトウナンキ『メイド諸君!』2巻

 メイド喫茶「ミルフィーユ」で働く女の子達を描いた作品。(→1巻感想
 ではありますが、そこはきづきあきら+サトウナンキのコンビ。一筋縄ではいかないモノを孕んでおります。

 この2巻では「ミルフィーユ」常連客の青年・鳥取との間が急接近するチョコ、灰音の兄・秀一郎の世話をする事となったあるみ、そんな二人のエピソードが中心に。

 困っているところを助けられ、鳥取が気になる存在となったチョコ。しかしあくまでメイド喫茶の客と店員、という関係を崩さない鳥取に対して、それでは、とメイドのままの姿で彼の家を訪れるチョコ。

 本当はチョコの事が気になっているのに、客と店員という関係を超えて一個の人間として向き合う事に恐怖を感じる鳥取。「役割」を介してしか人とコミュニケーションを取れない不器用さ・弱さがチョコと親密になることを拒絶します。
 この辺のおたく的思考は、どこか身につまされるものがあって読んでいて結構クるものがあります。
 そんな相手でも健気にアプローチをかけるチョコですが……果たして上手く行くかどうか。

 一方、灰音の命令によって秀一郎の「専属」となったあるみ。灰音の期待に応えたい、灰音の側に居たい、という一心で、時に理不尽な秀一郎の世話を続けるあるみ。
 そんなあるみに対して灰音が口にするのは「これは命令だ」という言葉。そして兄とともに彼女を評して曰く
「バカでしょう?」
「ペットでも飼ったつもりでしつけてみなよ」

 愛情の裏側と、そこに見える支配と服従の関係に慄然とします。
 しかし、単なるサディスティックな欲求を満たすために灰音がそういう言動を採っているかというとそうでもなさそう。妙にカラリとそんな話をする灰音もまた何かを抱えていそうであります。

 メイド喫茶というきらびやかな設定を選びながら、その根底には人間関係のドロドロとしたものが蟠っているようです。
 そんな「甘さ」と「黒さ」が同居するきづき節が炸裂しております。
 可愛いけれど、甘いだけでは終わらない作品。

メイド諸君! 2 (2)メイド諸君! 2 (2)
きづき あきら サトウ ナンキ

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2007年05月23日

犬『初犬2』

 大人のオモチャ好きで無口な少女・藤乃と深谷君の間に割り込んできたのは眼鏡で長髪の少女・三田。
 三田と深谷の関係にヤキモチを焼いた藤乃は―――

 というわけで、前巻が藤乃一人だけを対象としてHを描いていたのに対し、この巻で本格的にお目見えとなった三田さんも交えての三角関係に。キャラクターが増えたことで前巻よりもバリエーション豊かなエロスが描かれております。無口なためにどこかつかみ所の藤乃と、積極的に迫る三田。タイプの違う二人とのHが、話とエロスにメリハリを付けております。

 普段は全くと言っていいほど言葉を発しないのに、エッチの時には快感を堪えきれず喘ぎ声を洩らす藤乃が可愛いったらありません。喋らないが故に仕草で自分の気持ちを伝えようとする様もまた可愛らしくて大変に良いです。

 一方、三田さんですが積極的に迫るものの、基本的に相手の心が自分の方を向いていないと分っているが故に、行為の端々にいじらしさが見えるのが何とも健気。

 1巻から連続した話でヒロインが二人、ということでどちらかとの関係に決着が付いてしまったらそれでお仕舞い、となってもおかしくないところですが、主人公・深谷君の記憶喪失によって、その関係はいったんリセットされ、物語は新たな局面に。
 一度は諦めた男を自分のものにするため、一層積極的に迫る三田さんと、不可抗力とは言え自分との関係を忘れてしまった想い人に複雑な思いを抱く藤乃。この二人の恋の鞘当てにより、一層濃厚なエロスが。

 まだまだ決着が付きそうにない三人の関係。保険の先生のエロも次の巻からはありそうで、より一層のエロスと華やかさを3巻目に期待しております。

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2007年05月22日

山口貴由『覚悟のススメ』3巻

 第41話「覚悟」から第60話「捨身成仁」、チャンピオンコミックス版で言うと5巻半ばから7巻後半までを収めた完全保存版第3巻。

 衛兵隊長ボルトとの死闘、ガラン城内部への侵入、腑露舞との戦い、そして追憶の朧VS散!

 いよいよ散の居城に乗り込んで、息つく間もない熱いバトル連続です。

「当方に人間の尊厳あり!」
「人間に流れる血液に種類などない! 全て赤い血だ!」
「なんだか知らんがとにかく良し!」

 といった名台詞も勿論満載。
 いやあ、何回読み返したって熱い。そして文句なしに面白い。

 2巻で連載時の山口貴由語録は収録し終え、3巻からはカラーイラストギャラリーを掲載。これはこれで嬉しいですが、カラー扉画があった回はそこにカラーで収録して欲しかったなあ、というのは贅沢でしょうか。

覚悟のススメ 3 (3)覚悟のススメ 3 (3)
山口 貴由

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「コミックリュウ」07年7月号

■京極夏彦/樋口彰彦「ルー=ガルー」
 襲撃者の陰惨な過去が描かれ、彼が「形状認識異常者」を狙う理由が語られる。そして、その襲撃者を操っていた人物が登場。
 一方、美緒と葉月に「友達ごっこはもう終わりだ」と言い放った歩未。断ち切られた絆を追って行動を開始する二人。
 仮想現実が席巻する世界から人の死を介して「現実」の世界を感じ始める少女達。襲撃者の血に靴を濡らす謎の人物と、葉月の鼻血で衣服を汚しながらも、大切な者を失う痛みを強く訴える美緒。この異なる「血」の対比がこの話の根幹に関わる部分を暗示していてとても巧いなあ、と思うのです。

■安永航一郎「青空に遠く酒浸り」
 しのさんと小朝さんがオヤジさんと一緒に寿司を食いに行く、という話。高級店で無茶な注文をして人の話を全く聞いていないオヤジがステキ。そしてヒドい落とし方もステキ。

■永井朋裕「サテンdeヒナカ」
 ヒナカ達の前に現れたダークヒーロー・カーボタイガ。クールで強い彼だが、実は「女を受け付けない制御装置」が埋め込まれていて女が近くにいるだけでダメなのであった。
 そのカーボタイガが女の子に慣れるためにヒナカは付き合ってあげるのでした、という。
 ぷにぷにと柔らかそうなヒナカは相変わらず可愛く、お色気展開アリのどこか間の抜けた展開も楽しくていいなあ、と。

 「三つ目の夢二」は休載。
 んー。楽しみにしてるだけに、ここ数ヶ月の状況は残念。
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2007年05月20日

「サンデーGX」07年6月号

■高橋慶太郎「ヨルムンガンド」
 ココの部隊の船の上での日常を描いたエピソード。
 部隊の面々のやり取りが実に楽しげで、ココは良いリーダーだなあ、と。たまにはこういう挿話も面白いですわね。

■やまむらはじめ「神様ドォルズ」
 玖吼理の操り方を練習しながら日々乃と街を歩く詩緒。力の加減が分からず、トラブルを起こしてしまったり。お姉さん的役割の日々乃と、色々と素直な反応をする詩緒が可愛らしく、楽しい。
 一方、街中で阿幾と出くわした匡平。二人の複雑な関係を示すやり取りが興味深い。新たな登場人物や隻の使い手らしき者も登場し、物語は新たな局面へ、といったところでしょうか。
 単行本は7月のようで、今から楽しみ。

■広江礼威「BLACK LAGOON」
 ロベルタの潜入と、それを利用してロアナプラへの介入を図ろうとする各国の勢力。それに対応すべくロアナプラのシンジケートの大立者が集まっての会議を行う。
 といわけでおっかない人たち大集合。銃撃戦は無いけれどバチバチに火花が散っております。張大人のシメが格好良く締めてくれました。三合会は超最高。

■イダタツヒコ「誰かがカッコゥと啼く」
 村田郁美の意志を宿した弩級の「憑きモノ」登場。それに対抗すべく、体育倉庫に眠らせていた第6の魔王・八真代を起動する。狂気を孕んだ不気味な造形が素晴らしいなあ。魔王の一人・加宮の冷静で余裕ある態度も不気味で、一体何を隠しているのか気になります。
 こちらの単行本6月発売予定。
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「チャンピオンRED」07年7月号

■杉村麦太「アキハバラ無法街」
 新アキバの建設によってスラムと化した秋葉原旧市街。そこで横行するメイド狩り。さらわれた同僚を救うため、一人のメイドが銃を取る――のですが、その主人公のメイド・くるりはなんと女装少年。同僚のメイドに股間を責められて悶えているなど、色々倒錯しております。
 更に、さらわれたメイドは強制豊胸を施されるなど変態エロスが山盛りで杉村麦太の本領発揮といったところ。
 アクションも振るっていて、REDに期待の作品がまた一つ追加です。

■南條範夫/山口貴由「シグルイ」
 斃した者の死体を砕き、腸を撒き散らす牛又。その乱行を制止すべく間に入った石田凡太郎は腸を素手で引き摺り出されて死亡。あまりの事に備前守が己が身を顧みず、牛又を討ち果たすべく立ち上がる――
 助太刀を全て斃してもなお止まらない牛又。大変なことになっております。石田凡太郎の人となりを識らせる結婚のエピソードが挿入されますが、その妻を「螳螂を思わせる醜女であった」とあって、実際に螳螂が白無垢を着込んだ姿で描いてしまう辺り、やはり若先生は只者ではありません。

■大熊由護「生ケモノ」
 第13回RED新人賞佳作受賞作品。
 市役所に就職が決まった女の子が配属された特別総務係。扉を開けると、そこにはデンキウナギと戯れる全裸の男。その係長の下で仕事を始めた彼女だが、コンドームを買いに行かされたくらいで仕事は何もなく、係長は「特別総務は勇気があればダメでもできる」と言い放つ。
 そんな時に停電の連絡が入り、送電線の断線を辿っていった先の電気店には奇妙な生物「グレムリン」が――

 あまりにもエキセントリックな言動を繰り返す係長と、前向きな女の子の掛け合いが楽しい。グレムリンの形状が卑猥だったり、女の子のパンツの中にデンキウナギを突っ込む変態プレイがあったりと「ああRED新人賞なんだなあ」という感じが。
 女の子は可愛らしく、変態キャラが動き回る様も大変楽しく、是非連載が始まって欲しい作家さんだなあ。

■大和田秀樹「ドスペラード」
 「最終童貞」として覚醒を果たしたエイジ。その報告を受けた騎士団長が「私以外に最終童貞が現れた事は看過できぬ」と凄いカミングアウトをしたり、対最終童貞用最終兵器「彼女」が起動されたりと、バカすぎるにもほどがある(褒め言葉)怒濤の展開。そんな最終兵器彼女の存在に対し
「わしらはそんな作られた あざとい銭の匂いのプンプンする安易な萌えは…もうたくさんなんじゃぁッ!!」
 とエイジに共感した一人の童貞が言い放つ。しかし、エイジさんは「彼女」という言葉だけで凄い事を想像してしまい、最終童貞としての力を失ってしまう。そして――

 ――えええええええっ!?
 童貞意志の集合体「モエ」の発動により因果地平の彼方へ! (ネタバレのため反転)って! そんなネタかよ!
 近年まれに見る酷い(褒め言葉)最終回でした。いやあ、本当に大和田先生はやってくれるなあ。素晴らしい。

■戸田泰成「ジャイアントロボ 地球の燃え尽きる日」
 豹子頭林冲と合流するため崋山に向かった大作一行とロボ。そこで十郎太が語った林冲とお銀、そして竜作兄さんの過去。
 林冲を捜すうちに、衝撃のアルベルトとコエンシャクと遭遇し――

 巨大化して暴れる十常寺、国際警察連合時代の林冲と竜作兄さん、アルベルトVS林冲、ジャイアントロボを捕縛するサリー、そこに飛来するGR2とGR3!
 と相変わらず前編にわたって濃くて熱い要素が詰まっておりまして見所満載。強いんだか弱いんだか良く分からなくなっているロボの微妙さ加減とか、村雨健二の細かい仕事っぷりとかも楽しくて良いなあ。

■加藤和生「謀略少女」
 女生徒達からイジメを受けるメガネっ娘と、彼女を救ったイケメン。
 しかし、そのイジメはメガネっ娘がイケメンの気を惹くために自ら仕組んだ謀略なのでありました。一層エスカレートしたイジメでイケメンの気を惹こうとする彼女ですが、色仕掛けでイケメンに迫る美少女の前に失敗。直接対決に乗り出すことに。
 というわけで、虐められる女の子の描写、女の子同士が服を破き合うような戦いが淫靡。豹変するメガネっ娘やサディスティックな美少女のキャラも色々ぶっ飛んでいていいなあ。オチのバカらしさもステキ。


というわけで、ますます変態度の高い作品が充実してきた「チャンピオンRED」。唯一無二の雑誌として是非このまま突っ走って頂きたい。
 それにしても、今回から始まった「アキハバラ無法街」といい、「BLUE DLOP」といい、「ヘクセンリッター」といい、女装少年率が異常に高いですわね。
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2007年05月19日

糸杉柾宏『MONOクロ』

主人公・日下部九朗は影の薄い冴えない青年。同じくラスの天野瞳に想いを寄せているが、顔はおろか名前さえも覚えて貰えない始末。自分を石ころのような存在と考え、せめてあの石であれば天野さんの下着を覗けるのに、と考えたら――石になって覗けてしまいました!

 そんな感じで目覚めた日下部君のモノに乗り移る能力。この力を使って憧れの天野さんに近づこうとしますが、その過程で遭遇する様々なエロハプニング。

 天野さんの下着に乗り移ってみたり、お姉さんが大人のオモチャを使って自慰に耽るシーンを覗き見、あまつさえそのオモチャに乗り移ろうとしたり、生徒会長のレズシーンを覗き見たり、PCに乗り移ってエロゲー世界を体験したり、逆に悪霊に乗っ取られて巫女さんとオイしい思いをしたり、スキー合宿の温泉で女湯のお湯に乗り移ったり、とやりたい放題。

 「チャンピオンRED」に成人マークは付いてなかったよね……? と思わず確認したくなる一般誌掲載作にはあるまじきエロ描写。
 「乗り移り」を活用してのアングルやシチュエーションも自由自在で、バリエーションに富んだエロスが盛り込まれております。

 細身なのにメリハリの効いた体付きの女の子達が悶えている描写は大変可愛らしいものがあります。個人的には挑戦的な巫女さんが大変に好みでありました。

 にしても、糸杉柾宏先生って女性だったんですね。電撃萌王か何かでそんな記述を見たときはそういうネタ振りかと思っておりました。

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2007年05月18日

岩永亮太郎『パンプキン・シザース』7巻

 一通の暗号から、ヴィッター少尉とともに国境付近の町カルッセルに調査に向かうことになったアリス少尉とオーランド伍長。
 戦時中は町の守護神であった装甲列車。しかしそれによって守る者と守られる者の立場の差があまりに明確化され、装甲列車の武力を背景に警備隊員の恐怖支配が行われているこの町で三人が巻き込まれた事件とは―――。

 というわけで諜報活動のプロ「コールド・ヴィッター」の登場。
 彼の言葉によって自分でも気づいていなかったオーランドへの想いを指摘されて動揺するアリス。
 二人の関係はどこまで行っても上官と部下でしかない、と語るヴィッター。
 しかし、そんな彼自身も部下の女性下士官と複雑な過去がある模様。

 今まで何となく微妙な感じだったアリスとオーランドの関係が、言葉によってはっきりと示された事によってアリスに意識されることになりました。さて、これから二人の関係は恋愛を交えたものになるのかどうか。
 この二人の関係は信頼とも友情と愛情もつかない微妙な距離感で来ていたため、ここに来ての急展開にちょっと吃驚。ずっとこの関係でいくものかと思っておりました。

 そして、そんな恋愛素人のアリスを心配するエリスお姉さんの結婚生活番外編も収録。
 妹を心配する割に本人も奥手のエリス。夫のロジャーも奥手でラブラブのクセに進展しない二人の中。
 なかなか一線を越えない二人に業を煮やしたメイドのロザリーがあの手この手で二人の仲を進展させようとしますが―――といううれしはずかしの展開。

 装甲列車の支配する町で行われる諜報戦。その中でアリスとオーランドの関係や如何に、そしてコールド・ヴィッターの過去とは、といったところで以下次号。

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岩永 亮太郎

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2007年05月17日

佐野絵里子『たまゆら童子』

 今週前半はあまり新刊を買っていないので、過去に買ってレビューしていなかったおすすめの作品をご紹介。

 時は平安から鎌倉期。その時代に生きる人々の前に姿を現わす不思議な童子。
 その童子との邂逅で開かれた人々の心の扉。そこから流れ出す物語。

 恋に悩む者、出世競争に血道をあげる者、己が目指す道の途中で立ち止まる者、人生の苦しみに迷う者、そんな人々の前に、ふと姿を現わす童子。
 道長、晴明、西行、紫式部・清少納言、義経。そんな誰もが名前を知っている有名人から、名も無き民草に至るまで、人々の前に時代と場所を越えていつも同じ姿をとって現れる不思議な彼の言葉は、心に小さく暖かな火を灯します。

 歴史の流れ・事件の裏側に確かに存在した「人間」達。そういった人々の心の機微を、平安の習俗とともに丹念に、優しく描いています。16ページで一話完結という体裁ですが、その短い尺の中で、童子と出会った個人の人生を浮かび上がらせ、その心の内を明かし、柔らかな余韻をもって話を閉じています。これが本当に巧い。

 誰もが知る歴史上の事件や有名人のエピソード、あるいは今昔物語などに語られた物語。そういったものの傍らに等身大の人間の姿が浮かび上がってきます。

 柔らかく幻想的な筆使いと相俟って何とも言えない暖かさと優しさに満ちた、心に沁みる一作です。

 1巻と2巻「梅の淡雪」、3巻「夢占」で完結。

たまゆら童子たまゆら童子
佐野 絵里子

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2007年05月15日

珠月まや『働け!! モトレンジャー!!』1巻

 悪の組織を壊滅させて最終回を迎えた戦隊モノヒーロー達。
 その後――リーダーのレッドさんは公園で寝起きする人になっておりました。
 毎日ひたすら「待機」を続けるレッド。そんな彼の元にやってくるかつての同僚ピンクとイエロー、そしてへっぽこな悪の組織「ピュアハート」の面々との間抜けで平和な日常。
 そんな感じで「元レンジャー」達のアレな日々を描くギャグ漫画。

 所謂「ニート」なレッドさんですが、ダメ人間というより人の話を聞かない天然ボケ系ちょっとバカ。さらに天然系のピンクとともに事態を斜め上の方向へ持っていってしまいます。それに常識人のイエローがツッコむという図式。
 何にも考えないで行動しているようなレッドさんや、可愛い顔して密かに物騒なピンクが愉快です。

 牧歌的に襲いかかってくる「ピュアハート」の面々もまた味があってステキ。水着幼女の幹部はレッドさんに惚れていてコミュニケーションのために微妙な怪人ばかりを差し向けてくるし、その怪人達はどいつもコイツもすっとぼけたやつばかりだしでなんとも牧歌的。
 それを容赦なく必殺技の「ヒーロー石」で撲殺してしまうレッドさんったら……。

 平和に明るく牧歌的にバイオレンス。不思議な間と妙な味わいのある作品であります。あと「虫王」とか「ピ○チュウ」といった危険なネタも。

 危険なネタ、といえば「『正義』のために働かない!!」と帯の惹句にありますが、ソフトバンク刊行のこの作品で「正義」のために働かない! とはまた意味深な。

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珠月まや

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2007年05月13日

「コミックビーム」07年6月号

■吉田戦車「宇宙巨人アムンゼン」
 今度はカンピョウ怪獣「ピョカゴン」が出現するも、カンピョウなんて安い食材は獲ってらんねえ、と無視を決め込むが――
 食欲と金銭欲に忠実なアムンゼンが何ともダメでステキです。かんぴょう怪獣も上位スシ怪獣の姿を見ると気後れしてしまうとか大変に馬鹿らしくてステキ。
 吉田戦車の漫画はどれも味があっていいなあ。

■森薫「エマ 番外編」
 休日に町へ出たメルダース家のメイド、ポリーとアルマ。
 同僚から頼まれた買い物をこなしつつ、自分の買い物も……というお話。性格の違う二人のやり取りが楽しい。
 ヴィクトリア朝の街並み、店の様子、商品がとても丁寧に描かれていて「ああ、この時代の風俗というのはこういうものだったんだ」と素直に納得してしまう説得力があります。一体どれだけ資料を当たったんだろう。

■タイム涼介「アベックパンチ」
 自分たちをのしたカップルが、実は「アベックパンチ」というスポーツのプロ選手だと言う事を知ったイサキとヒラマサ。
 二人の通うスポーツジムを突き止め殴り込みをかけようとするが、ヒラマサが勇んで電話を掛けて「道場破り」と口走ってしまったため計画はオシャカに。
 結局、試合当日会場に直接乗り込むことになったが、そのルートをイサキが一人で調べているとかつて痛めつけた不良達に出くわしてしまい……そして、遂に殴り込み開始!

 タイム涼介が描くのはいつも「普通」から逸れた者達の、しかしとても真っ直ぐな青春ストーリーなのだなあ、と思うのです。どうしようもなく不器用な者達のやり場のないモヤモヤを真っ直ぐな形でしか表現できない者達を滑稽でどこか哀愁を帯びて描いております。
 早く単行本にならないかなあ。

■入江亜紀「群青学舎」薄明 前編
 図書室に籠もって本ばかり読んでいる病弱な青年・万里雄と、彼の馴染みらしい少女・青子の話。
 本ばかり読んでいる万里雄に複雑な思いを抱いている青子だが、やがて万里雄は入院してしまい、主のいなくなった図書室で、彼の読んでいた本を読み始め、自分の中での彼の位置を確認する。
 冒頭で既に万里雄は亡くなってしまっている事が語られていますが、さて、後編でこの冒頭にどう繋がる物語となるか。楽しみです。

■新谷明弘「出会い系ロボ」
 新黒死病によって人口が激減した世界で、「出会い系ロボ」を使って交際相手を探す少女達。誕生日に母親から旧式の出会い系ロボを送られた少女。
 母親が自分の夫を捉まえた、というこの旧式ロボはセレブなお嬢様達の強力なロボには太刀打ちできず、なかなか男をゲットできないが……
 新谷明弘らしい妙な味がある世界観の未来。出会い系ロボ、という妙ちきりんな設定だけでも和みます。ラスト付近でポロリとロボが漏らす真実もまた気が抜けてていいなあ、と。

■カイトモアキ「奇術師と怠け者」
 奇術倶楽部の部長と、そこに入部希望を出した男女二人の新入部員。ヌルい技を見せた女子と、「それは超能力だろ」と言われた男子。一年が経ち、部長の引退に際して入部試験の時と同様その技を披露する事になった二人だが――。
 いやー、この人の作品はやっぱりいいなあ。この強烈な絵柄がまたたまりません。
 努力が成就した女子部員と、才能があった故に努力ができなくなってしまった男子部員。凄い事を出来るが人間として「努力」が出来ない事に引け目を感じる男子部員に下した部長の判断とは。最後にはなった部長の一言が実に振るっています。

■金平守人「かねひらでCHU」 角川書店「コミックチャージ」で絶賛連載中の金平先生。
 いやもう、自虐なんだかネタなんだか……。
 でも私は応援してます。
posted by 凡鳥 at 22:48| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2007年05月12日

「コミックエール」創刊号

 芳文社から新創刊となった雑誌。(→公式ブログ
 「男の子のための次世代ガールズコミック」と謳っているだけに、女の子が主人公の作品・恋愛をテーマにした作品が多く、全体的にキュートで華やかな感じ。

  作家陣も芳文社の雑誌では見ない人が結構居て、色々な意味で芳文社っぽくない印象。コンセプト的にも雰囲気的にも双葉社の「コミックハイ!」辺りが近いかも知れません。

 創刊号で掲載された作品の中では、シギサワカヤ「溺れるようにできている。」が個人的には一番良かったかなあ、と。

 相手は社会人、自分は学生、年上の幼なじみとつきあい始めて3ヶ月経った中距離恋愛継続中の女の子の不安と、それと裏表のどうしようもない恋慕の情を描いております。

 白泉社 ジェッツコミックスで出た『方舟の行方』ほど重くないけれど、今回の創刊号に掲載された作品の中では重めの話が雑誌全体の中でも良いアクセントになっていると思います。
 そしてシギサワカヤの描くメガネの女性はとてもいいなあ。

 それから巻頭カラーの須田さぎり「ラブイーブン」
 つきあい始めたばかりのカップルと、校内での「恋愛の平等」を実行する風紀委員長。恋人達の「想い」を妙な機械で吸い出して全生徒に配分しようとするが――

 自分の想いの大きさを周囲に開陳されてしまって顔を真っ赤にする女の子達がえらく可愛いですわ。
 見えないが故に不安だったり素直じゃなかったりする「想い」。それを取り出して見える形にしてしまうという設定が実に上手く機能しているお話でした。なんというか、こう、キュンとしてしまいますな。


 1話まとまっている話が多いので、取り敢えずどんな雑誌かと思っている人にも買いやすい作りとなっております。
 次は8月に出る予定との事なので、このクオリティであれば次号も買ってみようかと思います。
posted by 凡鳥 at 21:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

土山しげる『喰いしん坊!』13巻

 喰いワングランプリ決勝ラウンド第二試合、ドンブリ喰いの安VS満太郎の豚マン対決が遂に決着。

 満太郎を罠に嵌め、この道に引きずり込んだ因縁の男との対決は、正道と邪道というアプローチの違いはあったものの、持てる力を全て出し切って勝負をした者同士の清々しい余韻が。

 そして第三試合は万力の政VS極道喰いのきよしのハンバーガー対決。
 OKFFのフードファイター同士の戦いとなるこの勝負。万力の政がOKFFに入るきっかけと現在までの足跡が描かれておりますが、人相変わり過ぎです、政。純朴そうな青年から悪役の厳つい顔に。
 こんなにも人相が変わる特訓の様子も描かれておりまして、それ半茹でのタコを一日5匹喰わせるとか、キツそうだけれどバカバカしいこの感じがたまりません。

 対するは「極道喰い」という通り名はあるものの、その喰い方が知れないきよし。ハンバーガーを圧し潰して一気に4つ食べる政に対して、きよしが見せた食べ方とは――
 いやはや、何とも馬鹿らしくて素晴らしい。きよしの「覚醒」の絵面とかも実にいいなあ。この喰い方で本当に強いのかどうかさっぱり分かりませんが、とにかく大変に楽しい。

 そして、次なる戦いは大喰いのダークフォースに染まった元TFF、現OKFF所属の麺喰いの鳥飼対TFF最強の男・ハンター錠二。
 かつて鳥飼との戦いで一度だけ錠二が敗れた事があるという。その戦いとは――そうめん勝負。
 そして第四試合の食材はそうめん!

 というところで以下次巻!
 いやー、相変わらず素晴らしい熱さと馬鹿らしさのバランス、テンポの良さで一気に読ませます。次巻も楽しみであります。

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2007年05月11日

カトウハルアキ『ヒャッコ』1巻

 活動的でちょっとおバカな上下山虎子。
 ツッコミ役のお嬢様、伊井塚龍姫。
 どこかズレているけど運動神経抜群な早乙女雀。
 ちょっと大人しめで女の子らしい能乃村歩巳。
 私立上園学園の呆れるほど広い校内で、互いに迷っているところに出会った四人の少女。彼女達が巻き起こす学園痛快ドタバタ劇!

 以前は「珈琲」名義で活動していたカトウハルアキの初単行本。この発売をずっと待っていたのですよ!

 新しい学園生活というだけでも不安なのに、道に迷ってしまって泣きそうな歩巳。やっと見つけたクラスメイトの龍姫だが彼女も実は迷子だった。
 そんな二人の目の前に、校舎の二階の窓から突如力強く飛び出してきた虎子。
 躍動感溢れるその姿に見惚れる歩巳。
 そのまま虎子は着地して――
 ――捻挫!
 続いて難なく着地を果たした雀。

 そんな衝撃的な出会いを経て邂逅を果たした四人の少女。
 迷惑を顧みず周囲を引っかき回す行動力を持った虎子と、彼女に振り回されつつも、ちょっと憧れている歩巳、虎子に引っ張り回されて終始キレ気味の龍姫、あくまでマイペースの雀と、個性豊かなキャラクター達が実に活き活きと描かれております。

 そしてその4人を中心にどんどん集まってくるこれまた個性的な脇役達。己の目の保養のために、生徒会長になって女子のスカート丈を5センチ縮めたいと言うバイセクシャルの委員長・杏藤子々。
 猫好きのヤンキー・幕ノ内潮。
 美術のスケッチで歩巳と虎子をノセてグラビア撮影会まがいの事を始める古囃独楽。
 「写真屋」柳と、彼が撮った写真の少女に一目惚れして突っ走る男・戦国獅子丸。
 
 誰も彼も、実に表情豊かで、実に良くキャラが動いて、読んでいるだけで本当に気持ちいいのです。
 特別なイベントは無い日常ですが、キャラクターの個性が起こすドタバタ劇をじつに賑やかに描いています。
 学園コメディとして非常に素晴らしい作品であります。心の底からオススメの一作。
 気になる人は「Yahoo!コミック」で1話と最新話が無料で読めますよ。→Yahoo!コミック「ヒャッコ」

 そして、「ファンロード」誌上で連載され、ファンの間で単行本化が長らく待たれていた「夕日ロマンス」も遂に7月にコミック化だそうで。
 こちらも要注目。

ヒャッコ 1巻ヒャッコ 1巻
カトウハルアキ

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(5/12追記)
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2007年05月10日

黒柾志西『鬼ごっこ』2巻

 妖怪達を滅する「継ぐ者」の力を持った少女・頼子。
 人間嫌いの鬼の少女・綺燐と、その兄である虚颯。
 「異形の者」達との戦いの中で変調を来して妖怪達の里へ帰った虚颯を追い、頼子も里へ向かうが―――。
 妖怪の里で出会うひとクセある妖怪達と、そこで語られる虚颯と綺燐の過去と頼子との出会い。

 と、ストーリーはひとまず措いて。

 スク水、とりわけ白スク水の求道者たる黒柾志西の本領発揮の第二巻。
 のっけからスク水まみれであります。
 ノーマルスク水の頼子(巨乳)と、白スク水の綺燐(貧乳)。
 この二人がむやみにつかみ合いをして伸びるスク水。
 そして戦いの中で胸元が、おしりが破れるスク水。
 まさに紺と白のエクスタシー。

 あと、畳の部屋でスク水を着たまま二人がお茶を飲んでいる絵面はちょっとスゴいです。
 どうあってもスク水を描く! という黒柾先生の愛がびしびしと伝わってまいります。

 スク水編(?)の後も頼子がノーパンだったり、そのノーパン頼子の尻子玉を抜こうとする河童女の幸江さんがいたり、お手洗いで妖怪の偉い人・綾姫様を覗いてしまったり、幼い頃の頼子のお漏らしシーンが在ったりと、「ロマン」が満載です。

 しかしまあ、そういったエロ要素を抜きにしても黒柾志西の触れたら壊れてしまいそうな繊細な線で描かれた女の子達は実にいいのです。
 クール系キャラの綺燐ですが、兄さんラブで虚颯の前では無防備な甘えた素顔を出したり、いじましく彼の気を惹こうとする姿は大変に可愛らしく、また、頼子の肉体にコンプレックスを感じたり、肥溜めに落ちた哀しい過去を持つといったキャラクターの「隙」も魅力的。

 いやー、それにしてもこのスク水はすごいなー。

鬼ごっこ 2 (2)鬼ごっこ 2 (2)
黒柾 志西

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