2007年03月11日

土山しげる『喰いしん坊!』(12)

 喰いワングランプリもいよいよ決勝ラウンド。
 第一試合・謎のマスクマン対OKFF所属・甘味の女王高丘桃子の羊羹対決と、満太郎対OKFF所属・ドンブリの安の肉まん対決を描く12巻。

 先行逃げ切りを狙って、最初から飛ばして喰うマスクマン。しかし、餡の塊である羊羹の大量摂取は血糖値の急上昇を招いてしまい、完全に手が止まってしまう。
 限界を超え、正体がバレても気力で食べ続けるマスクマンが普通に格好良く見えます。
 しかし、桃子の喰い方、コレ別に邪道食いでも何でもないよなあ。

 そして、満太郎がこの道を進むことを決意した因縁の相手、ドンブリの安との肉まん対決。中身と皮を別々にしてドンブリの水で流し込むという邪道食いに対して、満太郎が用意した策とは!

 中身と皮を別々にして、冷ましてからまた詰め直すというものだった!

 いやもう、どっちが邪道喰いなのかサッパリ基準が分かりません。それ以前に手間が掛かりすぎやしないか。面白いですけど。

 邪道喰いの限界を超えて、なんだか大喰い狂犬のような様相を呈しているドンブリのヤスも面白いし、ダブルスコアが付いてしまっている状況を満太郎がどうひっくり返すかも興味が尽きません。
 安定して面白いですなあ。

喰いしん坊! 12巻 (12)喰いしん坊! 12巻 (12)
土山 しげる

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2007年03月10日

「コミックREX」2007年4月号

武梨えり「かんなぎ」
 ナギが神を騙っているのではないかという疑いを持ち始めた仁と、自分が何者か分からなくなってしまったナギ。
 ゆるゆるとした物語がここに来て急に核心に迫っている感じであります。あと、妊婦ナギの描写が。

上田夢人「アイドルマスター リレーションズ」
 ユニットを解散しソロとして活動することになったナムコエンジェルス。そのプロデューサーの方針に納得できずふてくされる美希だが、同じくソロでアイドルの頂点を目指そうとする仲間達に触発されて奮起する、という。
 そうかー、そういう展開なのかー。千早を頂点として、そこを目指すアイドル天下一武闘会みたいな。
 それにしても14歳にしてこのおっぱいはけしからん。
 あと、ライバルアイドルの「三条ともみ」という名前はどうにも三条友美大先生を連想してしまいます。

絶叫「じゅっTEN!」
 婚約者の五十円とともに十円を連れ戻しに来たじいさん。その場逃れに「ゆうすけと結婚するから帰らない!」と言ってしまった十円。ゆうすけと五十円、どちらが十円を愛しているか対決が突如始まってしまうが――えええ、次回最終回なの?!
 ゆうすけを巡るゆかりとカナコの三角関係はアレで決着が付いたことになってしまっているのか。ううむ。
 硬貨の精達のバカっぽさとか好きだったんだけどなあ。
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2007年03月09日

羽生生純『アワヤケ』(1)(2)

恋の門』『青 オールー』の羽生生純が送る狂気のホームコメディ。「コミックビーム」連載中

 有能な編集者の母親(長女長男にとっては義母)・乗子、貞操観念が常人のそれとは異なる長女、ポニー思春期まっただ中の長男、淡谷、未だ物心のつかない次男・合体。
 それらのぎこちない「家族」をまとめ上げてて暖かな家庭を作ること夢見るイラストレーターの父親・大惨事。そのシンボルとして念願のマイホームを購入。さあ、これから明るい家庭を築いていこうと決意する。
 しかし、その思いとは裏腹に、努力すればするほど空回りして、結果は明後日の方向にすっ飛び、家庭には更なる混沌がもたらされどんどん歪になっていく家族。歪になっていく家族をつなぎ止めるために更なる重ねる努力はどんどん明後日の方向に向いて行き、修復不可能なほど狂った状況の中でただただ「理想の家族」に囚われた狂った努力ばかりが続けられる様を羽生生純独特の粘っこい絵柄で描いております。

 どんどんぶっ壊れていく家族の様子を描いておりますが、悲惨さとか陰惨さというのはあんまりなくて、奇矯な登場人物達の行動が、話を滑稽且つ哀愁漂う物語にしております。 もう、120%目的と手段が乖離していながら無理矢理家族を作る大惨事の狂い咲き。

 これからどうしたって平和なエンディングは望めないと思うのですが、とにかくこの狂った状況がどうなっていくのか目が離せません。

アワヤケ 1アワヤケ 1
羽生生 純

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2007年03月07日

星野之宣『宗像教授異考録』(5)

 清姫安珍説話と、海人族の伝説を結びつけ、蛇と化して愛する男を殺す話を取り上げた「道成寺」
 異なる時代毎に層を成して遺跡が発見されるクレーター跡をめぐる争いと、隕石がもたらした鉄と信仰を描く「複合遺跡」
 ジガバチを観察する女学生と出会い、「常世虫」信仰に思いを馳せる「虫めづる姫君」
 以上の三編を収録。

 相変わらず宗像教授の文学的とも言える奇想に満ちた論の数々がとても楽しいですな。「長い」の語源はナーガであるとか。

 「道成寺」の、誰もが知っている清姫安珍の話を、意外な方向に持っていって歴史的事実と結びつける手腕は流石。
 「複合遺跡」の鉄を巡る共同体の争いと、いざなぎ流を用いた呪術合戦。
 掌編というべき「虫めづる姫君」アゲハの幼虫がなぜ「常世の虫」として信仰されたのかをセンチメンタルな話を交えて描いております。
 このシリーズはやっぱり安定して楽しいなあ。

 それにしても「異考録」になってから表紙のスペクタクル度がどんどん増しているような。この第五集なんて、パッと見、蛇が火焔を吐いているように見えましたわ。 隕石と蛇ですけど。表4には式王子が飛んでます。
 毎回毎回、絵面的に凄いよなあ、と。

宗像教授異考録 5 (5)宗像教授異考録 5 (5)
星野 之宣

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2007年03月06日

上津康義『クドー遺宝伝』

 チビだが腕っこきのトレジャーハンター・クドーと、その相棒のデミヒューマン。彼らの引き起こす騒動に巻き込まれた骨董商のハルカ。
 香港で、南米で、チベットで、世界中で3人が繰り広げる冒険活劇。

 「ヤングキングアワーズ」で掲載されていたときから上手いなあ、と思っておりましたが単行本にまとまってから読んでみて、その巧さを再認識。
 緻密に書き込まれた背景から、雑多な香港の街や、外界から隔絶されたチベットの寺院など、変化に富んだ各地の様子が説得力を伴って伝わってきます。
 また、表情がころころ変わるハルカはとても可愛らしいし、どこか謎めいたクドー、無口だけど仕事をキッチリこなすデミヒューマン(オオアリクイ型)などキャラクターも魅力的。
 クドーの振るう武器や、敵役として襲いかかってくる者達の描写やアクションもケレン味溢れていてとても見応えがありますし、短いページ数の中できちんと見せ場とオチをつける手腕も見事。
 様々なガジェットも特に蘊蓄を必要としないでサラリとながしているし、知っていれば知っていたで面白いといった感じで エンターテイメントとして非常に質が高い作品だと思います。
 もうちょっと世間で評価されてもいいと思うんですけどねえ。表紙が地味だから売れていないのかなあ。ハルカを前面に押し出した絵面にすれば少し違ったのかしら。
 女の子だってとても可愛く描かれているのに。

クドー遺宝伝クドー遺宝伝
上津 康義

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2007年03月04日

田丸浩史『レイモンド』(1)

 未来の世界からやってきたマッチョな黒人海兵型ロボット・レイモンド。
 机の引き出のタイムマシーンから出てきたり、股間の四次元ファスナーから未来道具を取り出したりと色々とアレな感じで身も蓋もなく過去と現在をグダグダにかき回して行くのでありました。

 田丸浩史のマッチョキャラは既に絵面だけで面白いので卑怯だなあといつも思うのですが、今回はそこにアメリカンテイストの陽気な馬鹿さ加減の面白さがプラス。カタコトだし。
 取り敢えず、未来の刺客からヒロインの瑞希を守るためにやってきた! とか言っておりますが刺客なんか現れる気配も微塵もなく、一休さんを殺人鬼に歴史改変したり、タ○コプターで級友の首をねじ切りかけたりと、無責任ぶん投げっぱなしのいつもの田丸節が炸裂しております。

 田丸浩史と担当編集、ゲストの西川魯介らの対談「田丸汁詩」も収録。

レイモンド 1 (1)レイモンド 1 (1)
田丸 浩史

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2007年03月03日

都留泰作『ナチュン』(1)

 脳を半分失った天才教授が撮った延々と続くイルカの映像を見ているうちに人工知能の論理に天啓を得た青年は、その完成のため野生のイルカを求めて沖縄へと辿り着き、地元の漁師ゲンさんの漁師生活を手伝う傍ら、イルカの観測を開始する――
 アフタヌーン連載中の沖縄海洋SF漫画。いや、そんなジャンルはないですが。

 SF的な導入で始まり、人工鰓肺とか作中にもそれらしき道具立てが登場して世界設定を提示しておりますが、登場人物達がやっていることは沖縄の海と港を舞台にぐでぐでとした生活。
 主人公も「これが完成すれば世界征服だ!」とか言う野心家のくせに、頭でっかちでどこかへたれた感じだったり、腕っこきだけれどはぐれ者の漁師、ゲンさんのダメ人間っぷりとか人物描写も冴えております。
 特にゲンさんの剛毅そうでありながら実はナイーブ、そして気分屋というダメなオッサンっぷりはとても魅力的。

 そして物語の鍵となるであろう、イルカ達と心を通わせる言葉を話せない女。彼女とゲンさんの関係もまた一つのキモでありましょう。

 この中でどう物語が転がっていくか、全く予想できない何とも不思議な味わいの作品。しかし間違いなく面白い。
 ごちゃごちゃとした密度の濃い書き込みも、雑多な街の味わいを伝えております。

 ところで、この作者は大学の助教授さんだそうで。大学で教鞭をとりながら漫画を描くってすげえなあ、と思うと同時に細部のリアリティに納得。

ナチュン 1 (1)ナチュン 1 (1)
都留 泰作

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東雲太郎『キミキス 〜various heroines〜』(1)

 キスから始まるミラクル、というのは某アニメの主題歌でしらが、ミラクルなキスから始まる『キミキス』摩央姉ちゃん編。
 あたりさわりのない場所へのキスから始めましょう、でその場所としてヒザを選ぶ摩央姉ちゃんも尋常ではありませんが、それに従ってしまう光一君も色々と尋常ではありません。ミラクル!
 いやまあ、原作でもそうでしたけど。

 というわけでPS2の人気恋愛シミュレーションを、『Swing Out Sisters』等の成人コミックで鳴らした東雲太郎がコミカライズ。
 いやあ、もうエロくて大変。上気した頬、艶やかな唇、滲む汗、そして台詞と擬音。
 「れるん」って。「ちぷ」って。
 「……ふふっ、子犬みたい」「光一の指も食べちゃった」って。

 最後まで至らぬが故に、その直前で異様に圧縮されているエロス。流石にエロ漫画出身の作者だけに、そこら辺のツボは心得たもので何とも淫靡でエロティック。どうしてくれよう! けしからん!
 けしからんので皆もどの辺がけしからんのか良くチェックしておくべきだと思います。

 また、原作でも発揮されていた光一君とヒロイン達のギャルゲー的なある意味ナチュラルに狂った言動と思考がなんとも良い塩梅に再現されていて、それもまたステキ。
 冒頭に挙げたひざへのキスなど全くソレですが。

 現在「ヤングアニマル」で連載中の明日夏編でもそのテイストは健在なので、色々と尋常でない感を味わうと良いと思います。

キミキス-various heroines 1 (1)キミキス-various heroines 1 (1)
エンターブレイン 東雲 太郎

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2007年03月01日

蕃納葱『教艦ASTRO』(1)

 高校教師(主に女性教員)達の学校生活を描いた四コマ漫画。「まんがタイムきららキャラット」連載中。

 高校が舞台ではありますが、生徒達はほとんど出てこず、先生達が主役というのはなかなか目新しい感じであります。 無邪気元気系の保体教師、メガネでサディスティックな養護教諭、食いしん坊で腐女子の国語課教師など、キャラも立っていて華やか。
 女性キャラ満載のコミックにしては珍しく、恋人と「大人の付き合い」をしているキャラがいるのも珍しいと言えば珍しいかも。

 別名義(嘉下葱)でエロをやっているだけあって、女性キャラに艶があっていいなあ。細かい仕草や頬を赤らめたりする様が何だかエロチックです。
 どうということのないコマや話も何だかいちいち淫靡な感じがして、不思議な魅力が。エロじゃないけどエロティック。

 四コマとしてきちんと読ませる作品というよりは、きらら系主流の四コマ形式を用いてキャラクター性を前面に押し出してくる作品、という感じです。だから、絵柄やキャラに魅力を感じるなら間違いなく買いでしょう。 

教艦ASTRO 1 (1)教艦ASTRO 1 (1)
蕃納葱

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